レオン・ラッセル/レディ・ブルー(1975)

Will O' the wisp

【70年代ロックの快楽】
Leon Russell – Lady Blue

75年のアルバム『ウィル・オ・ザ・ウィスプ(Will O’ the Wisp)』からのシングルで、全米14位のヒットとなった。

レオン・ラッセル作でも他人が歌ってヒットした曲は多いが、レオン・ラッセル自身が歌ってTOP20ヒットとなったのは、この曲と「タイト・ロープ」だけだ。

そんなにキャッチーな曲でもない、どちらかというと激シブな曲なので、正直なんでこれがヒットしたのかはよくわからないが、スワンプ・ロックというよりはAOR的な作風のラヴ・バラードなので、時代の流行にマッチしたのかもしれない。
たしかに、あの時代の夜のラジオから流れてきたら、スーッと部屋の空気感が変わるような、嬉しい音楽だったのかもしれない。

わたしはこの激シブメロディと、深々とエコーの効いた声が響く、広がりのある空間の感じが好きだ。闇の中に明滅するようなエレキピアノや、浮遊するようなサックスもいい。濃厚な夜の音楽だ。

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