名盤100選 64 ザ・テンプテーションズ『ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・テンプテーションズ』(2002)

ベスト・オブ・テンプテーションズ

気の毒なタイガー・ウッズ。
いったい彼が、なにをしたというのだ。彼は殺人や強姦をしたわけではない。ただ恋愛をしただけだ。
ゴルフは世界一、金も名誉もありルックスも悪くない。そんな男がモテないはずないだろう。

しかも彼は「セックス依存症」などという病人扱いされて、治療施設に入院していたらしい。
この、ナントカ依存症というのもよくわからない。
セックスだろうがなんだろうが、人の趣味嗜好には個人差があるに決まってるのに、人よりそれが好きなだけで、それを異常と呼んで「依存症」と病気扱いするのはいくらなんでも安易ではないか。こんなものは医学でもなんでもない。だったらテレビ依存症や映画依存症、音楽依存症だってあるはずで、病人だから治療しろとでも言うのだろうか。

彼は昨夜の謝罪会見でこう言っていた。
「誘惑は多く、僕が今までしてきた努力や成し遂げたことを思えば、それに応じてもいいはずだと考えていた」
まったくその通りで、彼は間違っていない。そして彼を誘惑し、彼に抱かれた女たちはこのうえなく幸せであったはずだ。
ただ彼の唯一のミスはあの凶暴なカミさんにそれがバレたということだけだ。
バレないようにやんなきゃな。
選んだ相手も悪かった。あんな頭の弱いおしゃべり女に手を出すべきじゃなかったな。
がんばれタイガー!
次はしくじるなよ。

さてその「誘惑」という意味のグループ名をもつテンプテーションズである。
モータウンの男性コーラスグループと言えば、スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズやザ・フォー・トップスなども有名だが、ここではわたしの好みで、ザ・テンプテーションズだけを選ぶことにしよう。

ローリング・ストーンズがよく彼らの曲をカバーしていて、わたしはそれで好きになった。
彼らの代表曲「マイ・ガール」を筆頭に、ものすごく完成されたアレンジも含めて、当時のモータウンの輝かしい才能の結集のような音楽である。

知らない人には、コーラスグループというとロックバンドよりも保守的で退屈そうな先入観があるかもしれないが、決してそんなことはない。
60年代のテンプテーションズは、あのストーンズが憧れたほどの斬新な音楽で大ヒットを連発していたし、70年代に入るとサイケデリックやニュー・ソウルといった要素を取り入れたり、コンセプトアルバムをつくったりと、つねに進化をやめなかった、実験精神旺盛なグループでもある。

The Temptations’ Fabulous 5 Songs

1.My Girl (1964)
2.Just My Imagination (1971)
3.Since I Lost My Baby (1965)
4.Papa Was A Rollin’ Stone (1972)
5.Ain’t Too Proud To Beg (1966)

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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