デッド・ボーイズ/ソニック・リデューサー(1977)

Young, Loud And Snotty [12 inch Analog]

【NYパンクの快楽】
Dead Boys – Sonic Reducer

ニューヨーク・パンクの殿堂、CBGBに出演していたバンドの一組、デッド・ボーイズは1977年にアルバム『デッド・ボーイズ登場!!(Young, Loud and Snotty)』でデビューした。この曲はそのオープニング・トラックで、彼らの代表曲だ。

1stアルバムの原題は「若くて、うるさくて、薄汚い」という意味で、それこそまさにパンクにハマっていた20代はじめのわたしが求めていたものだった。「デッド・ボーイズ」という名前もカッコいいし、わたしは当時、この1stアルバムを輸入CDショップや中古CD典などを探し回ったものだ。毎回お買い物リストの上位に書き連ねていたが、結局当時は手に入らなかった。

やっと彼らの1stが聴けたのは、デジタル革命後の新世界になってからで、わたしももう若者ではなかったけど、それはまさに「若くて、うるさくて、薄汚い」という他ないパンク・ロックだった。

彼らはニューヨークで活動していたけれど、もともとはオハイオ州のクリーヴランド出身である。

クリーヴランドはニューヨークよりもデトロイトに近い。
なので、NYパンクの中でも飛びぬけて騒々しくてアグレッシヴな音楽性の彼らはたぶんストゥージズやMC5などの影響を受けてるのだろうと想像する。

当時のCBGBでのライヴ動画が残っているのは嬉しいかぎりだ。学術的にも貴重かもしれない、動いているデッド・ボーイズだ。

こうやって見ると超個性的なアーティストが多いNYパンクの中でも、いちばんパンク・バンドらしいパンク・バンドという気もする。

万人にはお薦めしないが、若くてうるさくて薄汚いパンク・ロック好きの一部マニアの方にお薦め。

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