ザ・プリミティヴズ/クラッシュ(1988)

Lovely

【パワー・ポップの快楽】
The Primitives – Crash

ザ・プリミティヴズは、80年代後半のイギリスのインディ・シーンから出てきたバンドだ。

この曲は1988年リリースの1stアルバム『ラヴリー(Lovely)』からのシングルで、全英5位と彼らにとって唯一のトップテンヒットとなった代表曲だ。

当時のプライマル・スクリームなんかとも共通点のある、バーズとラモーンズの要素を併せ持ったようなバンドで、革ジャン野郎たちが奏でるパワフルなサウンドと、マリリン・モンロー風の女性ヴォーカル、トレイシー・トレイシーがウィスパー・ヴォイスで歌うポップなメロディが特長だ。

「クラッシュ」と聞いたら当然あのロンドン・パンクのザ・クラッシュのことを思い出してしまうけれども、歌詞はなにも関係ないし、綴りもCrushとClashで違う。

でもなんとなくザ・クラッシュの1st風のメロディがチラッと顔をのぞかせるのをわたしは聴き逃さない。
これはわざとなのか、偶然なのか、それともわたしの気のせいなのか、どれなんだろうなあ。