ユートピア/抱きしめたいぜ(1980)

Deface the Music -Clrd- [Analog]

【80年代ロックの快楽】
Utopia – I Just Want to Touch You

トッド・ラングレンが1973~86年にかけて、ソロと並行して活動したユニット、ユートピア名義の5thアルバム『ミート・ザ・ユートピア(Deface The Music)』のオープニングを飾る曲。

このアルバムは、ジャケからもだいたい想像がつくように、トッドのビートルズ愛とオタク気質の凝り性と天才ソングライターの才能が融合して爆発した、全編オリジナルの「ビートルズっぽい曲」だけで埋め尽くされた、名盤を超えた「鬼盤」である。

誰が聴いてもビートルズの曲に聴こえるけど、決してパクりではなく、トッドのオリジナル・ソングには違いないのだ。
著作権を犯している部分はひとつもないが、どう聴いてもビートルズというのが面白い。しかもアルバムを通して、初期ビートルズから後期ビートルズまで、ビートルズの歴史を辿っているようでもあるのがまた凄い。

この曲は初期のビートルズの作風を模したものだが、ちゃんと良い曲だから恐れ入る。気が付くとわたしも鼻歌で唄っていたりする。

邦題は適度なふざけかたで好感が持てる。
もちろんトッド先生は決してふざけてなくて、真剣であることがよくわかる。

PVももちろんビートルズ風。

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