名盤100選 77 グリーン・デイ『アメリカン・イディオット』(2004)

アメリカン・イディオット

このアルバムを初めて聴いたのはつい去年のこと、会社に向かう車の中だったけれど、聴きながら「おいおいこれはとんでもない名盤だぞ」と鳥肌が立つほど興奮した覚えがある。
あんなことは何年ぶりだろう。ひょっとしたら『モーニング・グローリー』以来のことかもしれない。

グリーン・デイは1994年のアルバム『ドゥーキー』のときに知った。
いいバンドだなあと思った。
わたしと同世代の、オリジナルパンク世代から見たらグリーン・デイなんて子供だましに見えるのかもしれないけど、わたしは彼らの前のめりの疾走感とポップセンスとムダの無い曲作りが素晴らしいと思った。”Burnout”や”Basket Case”は何度聴いたかわからない。

このアルバムはコンセプトアルバムであることや、「パンクオペラ」などと評価されたりもしているが、そんなに言うほど変わったことをやってるわけではないので、あんまりどうでもいいようなことだ。
とにかくこのアルバムにはただただ素晴らしい曲が並んでいる。
メロディーが良く、キレの良い演奏も素晴らしく、相変わらずムダがない。完璧としか言いようがない。
クラッシュやザ・フーの名盤と並べてもひけをとらないほどの歴史的名盤である。

パンクバンドなんて長続きしないのがあたりまえなので、それから10年もバンドが続いただけでも奇跡のようなことだ。そのうえこれほどまでに完成度が高いアルバムを作るとは驚くべきことだ。

彼らを「キッズ向けのパンクバンド」などと未だに思い違いをしている人がいたら、急いで認識を改めたほうがいい。
彼らはただの一過性の、若気の至りの勢いだけのパンクバンドではない。
プロフェッショナルであり、21世紀には数少ない、本物のロックバンドだ。

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コメント

  1. ゴロー より:

    おっと、久しぶり
    まだ読んでくれてたんですね、ありがとう。

    Wake Me Up When September Endsはたしかに良く出来た曲で、最初聴いたときは、こういうのもアリなのかと驚きました。大胆な曲を書くものだなあと感心しました。わたしも大好きな曲です。

  2. headfuck より:

    さいこーです

    実はボクも 最近好きになったバンドです。

    「BULLET IN A BIBLE」は 名盤だと思います。
    DVD付きだし 知るにも手っ取り早い。

    GREEN DAY on My mind

    ① Wake Me Up When September Ends

    美しく 哀しい曲です。