≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その88
Smashing Pumpkins Bury Me
スマパンも91年デビュー組だ。
スマパンが1stアルバム『ギッシュ』を発表したわずか1カ月後にニルヴァーナの『ネヴァーマインド』が発売されてあの大騒ぎになり、スマパンの存在はグランジブームの影でちょっとかすんでしまった感があった。
でもわたしや当時のロック好きの仲間たちはスマパンのアルバムをとても気に入っていた。凄い、凄い、と話題沸騰だった。
『ネヴァーマインド』ももちろん良かったけど、スマパンの『ギッシュ』も全然遜色ないほど素晴らしかった。
レッド・ツェッペリンをあまりよく知らないわたしですら、「こりゃ90年代のレッド・ツェッペリンだ!」なんて言いたくなるほどだった。
フロントマンのビリー・コーガンは意地悪だけど天才で、ソングライティングの才能も凄いし、ドラマーのジミー・チェンバレンをはじめ、他のメンバーの演奏技術もしっかりしたもので、アルバムの完成度はおそろしく高かった。
ちなみにこの『ギッシュ』も、『ネヴァーマインド』と同じブッチ・ヴィグがプロデュースをしている。
凄いプロデューサーだ。
この『ギッシュ』は、同じような16ビートの独特のスマパン・グルーヴの曲ばかりだけど、それでわれわれは全然かまわなかった。なんならもっともっとこのパターンの新曲が聴きたいと思ったぐらいだ。
ここで選んだ「ベリー・ミー」もそんな1曲で、シングルカットはされていないけど、いかにも初期スマパンらしい楽曲だ。