オアシス/スーパーソニック (1994)【’90s Rock Masterpiece】

Supersonic - Oasis (2) - ( 1994-04-11, 7'' 1枚, Creation Records ) - CDandLP - Id:2401537653

【90年代ロックの名曲】
Oasis

Supersonic (1994)

オアシスはリアム・ギャラガー(vo)とノエル・ギャラガー(g)の、仲の悪さが始末に負えないギャラガー兄弟を中心とした英マンチェスター出身のバンドだ。

1994年にこのシングルでデビューし、15年の活動期間を経て、兄弟の仲の悪さがMAXに達し、殴り合いの喧嘩の末、2009年に解散した。

1984年にジーザス&メリー・チェインが放った、フィードバックノイズを最大音量で放射し、その向こうに微かに聴こえるロックンロールという、ちょっと前衛アートみたいにカッコ良かったデビュー・シングル「アップ・サイド・ダウン」にわれわれはシビれた。

それに影響されて轟音ギターバンドが英国で続々と出てきて、われわれはそれもまた大いに楽しんだのだけど、そんな彼らがどいつもこいつもあまり大成せずにすぐに消えて行ってしまったのは、やはりソングライティングが物足りなかったからだと思う。要は「歌」が書けなかったのだ。

そんな轟音ギターバンドたちが惜しまれつつもすっかり消えていった頃に登場したのが、このオアシスだった。

彼らはサウンドも他を圧するほどにラウドだったが、ノエル・ギャラガー(兄ちゃん)によるその卓越したソングランティングは群を抜いていた。

90年代ロックでは間違いなく、カート・コバーンとノエル・ギャラガーが、頭をひとつもふたつも抜けた、最高のソングライターの双璧だった。

1994年4月5日、そのカート・コバーンがこの世を去ると、アメリカで盛り上がっていたグランジ・ブームも、意気消沈するようにして終息へと向かった。

そのわずか6日後の4月11日、まるで主役の交替が告げられるようにして、この「スーパーソニック」が発売されたのだった。

わたしは初めて聴いたとき、息を呑む思いだった。
彼らは1989年以来のシーンで、わたしが英国ロックに期待した様々な要素をすべて備えた、完全体みたいなバンドだったからだ。

これ以上はもうないだろうな、と思ったものだ。
これでめでたく完結だな、とも思ったものだった。

(Goro)

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