名盤100選 04 クラッシュ『ロンドン・コーリング』 1979

ロンドン・コーリング
クラッシュは『白い暴動』かこれかでずいぶん迷った。
あ。
そうそう。
言うのを忘れてたが、1アーティスト1枚ということにしたのだ。わたしお得意のルールの追加である。
そんなわけで迷ったがやはりこっちにした。

このアルバムはオリジナルのレコード時代は2枚組みだった。
2枚組みのアルバムというのは、1枚ならボツになるような完成度の低い楽曲や、実験的なものや、アーティストのイメージと違うものも入っていたりして、とっちらかった印象になりがちだ。
しかしファンにとってはそのとっ散らかったところが逆に聴き飽きない長所となり、長く愛聴されるアルパムになったりする。
ビートルズの『ホワイト・アルバム』やジミヘンの『エレクトリック・レディランド』、ストーンズの『メインストリートのならず者』、スマパンの『メロンコリー』、ザ・フーの『トミー』などが代表的である。
そんなアルバムが楽しいときもあるが、わたしは基本的には10曲入りでトータル35分ぐらいのアルバムが好みなのである。

しかし『ロンドン・コーリング』はそんな2枚組みの概念を超えて、駄曲も遊びもまったくない、驚異的な完成度を誇る唯一無比の2枚組みアルバムとなった。
エルヴィスの聖なるファーストを堂々とパクったジャケも、エルヴィス登場以来の最高のロックアルバムだという自信の表れなのかもしれない。
もはや世界を制した興奮で頭に血がのぼった連中しか思いつかないようなことだ。
それでも今やエルヴィスのファーストよりも有名なアルバムになってしまったのだから大変なものだ。

ただしクラッシュも調子に乗って次作の『サンディニスタ』ではあろうことか3枚組みである。
とっ散らかったどころか、もはや収拾がつかず、あきらかに途中でまとめることをあきらめたのでは?と思わせる出来だ。
まあこれはこれで可愛らしいアルバムで好きだが。

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コメント

  1. r-blues より:

    Unknown
    このロゴが、標準にPCフォントとして含まれてるコトが。
    それが、一つを物語っているのでしょう。

    って思って鱒。