【80年代ロックの快楽】その2
Duran Duran – Rio
Duran Duran – Rio
それにしても、待っていればいつか来るものだ。
わたしは、自分がデュラン・デュランの音楽を好きになる日が来るとは思ってもいなかった。
という言い方もファンの方には失礼な話ではあるが、個人の感想である。
わたしのブログでいちいち目くじらを立てていたらキリがない。
デュラン・デュランはわたしにとって、80年代ロックの象徴みたいなバンドだ。
MTV映えするルックス、電子音がピカピカしたネオンサインのような、華やかでいかにも金になりそうなサウンド。
わたしは80年代のあの独特の、エレポップというのか、ニューロマンティックというのか、ああいったものが当時から苦手で、あまり聴いてこなかったのだ。
だからわたしは80年代を、60年代や70年代の音楽を聴いて過ごしていたのだ。
悪い子だったと思う。
ところがやっぱりいろんなものを聴いていると、聴き慣れていないものを新鮮に感じるもので、ここへきてようやくこの80年代サウンドを、一周回って面白いと感じ始めたのである。
長かったなあ。30年以上かかった。
数年前、食わず嫌いだった納豆をついに食べられるようになった時以来の、わたしの個人史における革命的な事件である。