≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その291
Smashing Pumpkins 1979
「1979」は、スマッシング・パンプキンズの3枚目のアルバム『メロンコリー、そして終りのない悲しみ』の収録曲だ。
アルバムは2枚組28曲入りの大作だが、彼らにとって初の全米1位となる大ヒットとなり、シングル・カットされたこの「1979」も、全米シングルチャートで12位まで上がる、彼らにとって最高位のヒット曲となった。
この頃が彼らにとっての商業的ピークだったと言えるだろう。
ちなみに「全米チャート」「全米1位」という言い方をよくするけれど、この「全米」とは、アメリカでは「R&Bチャート」「カントリー・チャート」「オルタナティヴ・チャート」などチャートが細分化されていて、そのぜんぶまとめた総合順位のことを「全米チャート」と呼んでいる。念のため。
われわれ当時のファンは彼らの代表曲と思っている「トゥデイ」なんかはオルタナティヴ・チャートで4位まで上がったものの、全米チャートでは100位以内に入ってもいなかったりする。
わたしはたまたまネットバカが集まる掲示板的なところで、スマッシング・パンプキンズを”「1979」だけの一発屋”という書き込みを目にして、へーそういう認識の人たちもいるんだ、と新鮮にすら思ったものだ。
そんな彼らの一発ヒット曲「1979」は、90年代前半のグランジブームのシンボルであった轟音ギターは封印され、シンプルで爽やかですらあるサウンドが印象的だ。だから広く受け入れられ、ヒットにつながったのだろう。
わたしはこの曲がヒットした時に「ああもうグランジブームは終わったんだな」と思ったものだった。
コメント
スマッシング・パンプキンズは、何と言ってもビリー・コーガンのボーカル。
喪失感と愛への信頼。
旅支度を親は整えてくれなかったけれど、旅に出よう。未知の広い世界へ。出逢ったものを慈しみ愛そう。そういうメッセージを受け取り、冬のストーブで暖まりながら、今日の明日の支度をする気持ちになります。
ハイミーさん、すごく詩的なコメントありがとうございます。
音楽からそれほど豊かなイメージと感情を受け取って聴いてもらえたら、作った本人も本望でしょうね。