ダウン・タウン・ブギウギ・バンド/スモーキン・ブギ(1974)

續・脱どん底

【ニッポンの名曲】#24
作詞:新井武士 作曲:宇崎竜童 編曲:DTBWB

ダウン・タウン・ブギウギ・バンドという名前は、宇崎竜童がサディスティック・ミカ・バンドに対抗して長い名前を付けたのだそうな。

いわゆる「ブギー・ビート」というのは、この曲みたいなシャッフル風のロックンロールのこととわたしは理解してるのだけれど、間違ってたらごめんなさい。

このビートで、キレ味抜群の日本語メロディーを見事にハメて大ヒットさせたのは、この曲がきっと最初だろう。

ダウン・タウン・ブギウギ・バンドは「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」なども大ヒットしたせいで、どちらかというと歌謡曲寄りの扱いだと思うけど、この曲なんかは画期的な、日本のロックンロール初期を代表する名曲と言っていいと思う。

歌詞もまた素晴らしい。

学生服のガキがタバコを吸いまくる歌なので、きっと当時でも少なからず批判はあったのだろうけど、それでも70万枚も売れた。
今のような大嫌煙時代で大コンプライアンス時代で大糾弾時代では、とてもじゃないけどこんな歌は発売されないだろう。SNSで袋叩きに遭うのがオチだ。

最近もいろいろあったけど、そもそも創作物の内容について「不謹慎」だの「子供が真似する」などと批判する人というのは、頭の中で現実と創作がぐちゃぐちゃになってショートしてるのだろう。
そんなことを言いはじめたら、悪人と違法行為をすべての創作物から排除しなければならなくなる。

歌でも映画でも小説でも、創作物なんだからなにを表現したって自由だし、それは善を描いても悪を描いてもいいのだ。
それに対する批評も批判もまた自由だけれども、批判されたからといって、下手なクレーマー対応みたいに作品を撤回したり謝罪したりするやつはもう創作活動なんかするな。

SNSで他人の粗探しをして上から目線で悦に入ってる目立ちたがり屋のバカたちがギャーギャー騒いだぐらいで謝罪するぐらいなら、ロックバンドなんてやってんじゃないよ。