スマッシング・パンプキンズ/ゼロ(1995)

メロンコリーそして終りのない悲しみ(通常盤)

【90年代ロックの快楽】
The Smashing Pumpkins – Zero

スマッシング・パンプキンズの3rdアルバム『メロンコリーそして終わりのない悲しみ』にはいろいろビックリさせられたもんだ。

アルバムタイトルに異様な邦題がついたことにも驚いたが、まさかのCD2枚組で121分は、LP時代なら3枚組の分量だ。

ディランの『ブロンド・オン・ブロンド』、ビートルズの『ホワイト・アルバム』、ストーンズの『メインストリートのならず者』、スプリングスティーンの『ザ・リバー』、クラッシュの『ロンドン・コーリング』『サンディニスタ』など、こういう大作を発表するときはだいたいがそのアーティストのキャリアのピークの頃で、創作意欲が絶頂に達しているときのことが多いものだ。
スマッシング・パンプキンズのピークというか、ビリー・コーガンの創作エネルギーの大絶頂もこのあたりだったのだろう。

そしてさらに驚いたのは、このアルバムが全米1位となったことだ。
スマパンが全米制覇したあの瞬間に、90年代ロックのキーワードだった「オルタナティヴ(また別の)」という言葉が役目を終えたと思ったものだった。

この2分ちょっとでアッという間に終わる「ゼロ」はスマッシング・パンプキンズ流のパンクロックなのかもしれない。コーガンの絶頂がほとばしって突き抜けたかのようなマスターピースだ。
わたしはこのアルバムの中で、この曲がいちばん好きだ。

この動画のライヴがまた絶好調で、ビリーのヴォーカルもイハのギターもサイコーである。

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コメント

  1. R-blues より:

    スゲー。なんか、感じてて言葉で言えなかったコトを表現してもらった感じで、爽快です。
    スマパン、そんなです!…カッコいいとか、何がどうとか不要で、そんなです!「はげしく同意」ってヤツです。

    • ゴロー より:

      あざっす! こっちのコメント欄はほんと寂しいですから、直接コメント頂けるのは嬉しいですねえ(笑)
      ブログを開始した当初などはその熱い想いも相まってやたらと長々と書いたものですが、今はYoutube動画のリンクを貼り付けられるのでいいですね。このおかげでいらんことをグタグダ書く必要がなくなりました。