No.373 ダイナソーJr./フリーク・シーン (1988)

Bug
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その373
Dinosaur Jr – Freak scene

全国300万人のジャズマスター・ファンのみなさん、お待たせしました、ダイナソーJr.です。

ちょうど2年前の9月に「国際ロック秘宝館」の1曲目として取り上げた曲なので、こっちに入れようかどうしようか迷ったのだけど、わたしにとっては90年代ロックへの入口となった、あの時代のシンボルのような名曲のひとつでもあるので、やっぱりはずせませんね。
今聴いてもやっぱりテンションが上がってしまう。

時はバブル景気に浮かれる1980年代の終わり、リアルタイムのロックにちっとも興味が持てなくて、古いパンクロックやブリティッシュビートばかり聴いていたわたしは、この曲が入ったアルバム『BUG』を聴いて衝撃を受けた。

アンダーグラウンドなインディーズシーンの、なんだか暗くて、難解で、恐ろし気で、とっつきにくいイメージを一気に覆すような、ヘヴィなのに明るくて、勢いがあって、ユーモアもあるストレートなロックが、ダイナソーJrによって現代に蘇ったかのようだったのだ。

フェンダー・ジャズマスターの生々しい音のイントロから、今起きたばかりみたいで眠そうなJ・マスシスがもごもごと歌い出す。
シンプルだけどポップな歌メロと、バカのエネルギーを全開で放出するような轟音ギターとの組み合わせが楽しく、疾走感と耳あたりの悪さが素晴らしい。
後半の、とち狂ってのたうち回った挙句に宙に放り投げられるようなギターソロもたまらない。

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