【90年代ロックの快楽】
Blur – End Of a Century
Blur – End Of a Century
ブラーを大ブレイクさせた名盤『パークライフ』からのシングル。
アルバムは全英1位となり、ファンからもメディアからも絶賛された。
同じ年に発表されたオアシスの1stを押さえ、その年の音楽賞を総ナメにした。
これをきっかけに「ブリット・ポップ」という新たなムーヴメントのトップランナーにブラーは躍り出た。
90年代初めのシューゲイザーや、マッドチェスターのブームは終わりをつげた。
「ブリット・ポップ」は、60年代のブリティッシュ・ビートや70年代のグラム・ロック、ロンドン・パンクなど、ポップな歌メロを中心としたイギリスの伝統的なバンド・スタイルへの回帰とも言えた。
ブラーの3rdアルバム『パークライフ』は、イギリスの市井の人々の生活を歌った、キンクスが60年代後半に発表したコンセプト・アルバムへ回帰したかのような作品だった。
「ボーイズ&ガールズ」のような打ち込みのダンス・チューンで始まったかと思えば、この「エンド・オブ・ア・センチュリー」のようなアコースティックな響きのノスタルジックなバラードもあるという、多種多様なスタイルの音楽が詰まった名盤だった。
わたしはブラーの作品ではこれをいちばんよく聴いた。