No.471 ザ・クラッシュ/ストレイト・トゥ・ヘル (1982)

COMBAT ROCK
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その471
The Clash – Straight to Hell

クラッシュには”泣きのバラード”みたいな曲は1曲も無いけれど、それに近いものがあるとしたら、この曲ではないかとわたしは思う。
これは、クラッシュの中でも最も美しい時間が過ぎていく曲のひとつだ。

レゲエから生まれたような新鮮なリズムに、砂漠のカラカラに乾いた熱風のような、ふわふわと空中をたゆたうようなギターの音色が美しい。できればこのまま眠りに就きたい欲望に駆られる。二度と目覚めなくてもかまわない。

こういう曲を聴いていると、パンクの狂騒が終わった後も、最後までつねに新しいロックの創造へのチャレンジをやめなかったクラッシュは、真に偉大なロックバンドだったなあと、あらためてリスペクトが止まらない。

歌の内容は、ベトナム戦争後の悲劇や、アメリカを薬漬け王国と罵倒し、地獄に堕ちやがれ、と繰り返し呟く。
そんな激烈な歌詞なのだけれど、わたしには罪深い故に滅びゆく、すべての文明人を優しい悪罵で励ますような、時空を超越して、永遠に漂い続ける音楽のように美しく響く。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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