シュープリームス【名曲ベストテン】The Supremes Greatest 10 Songs

カム・シー・アバウト・ミー

シュープリームスは、米ミシガン州のデトロイト市で結成され、地元のモータウン・レコードから1960年にデビューする。

シュープリームスの最大の魅力はなんと言っても、ダイアナ・ロスのあの声だ。
他のメンバーには悪いが、あのダイアナの可憐な歌声はちょっと類を見ない。
モータウンの社長がダイアナばかりを売り出そうとしたことで他のメンバーが怒って脱退してしまったのは有名な話だが、そりゃ仕方がないというものだ。ルックスや愛人関係を抜きにしても、それでもあの声は特別扱いされるべきだ。特別天然記念物のように。

彼女たちの歌声は人種の壁を超えて支持され、12曲の全米No.1ヒットを放ち、ポップス史上最も成功した黒人女性アーティストとなった。

わたしは人種で言うと黄色だけれども、もしも「ポップス史上最も耳がトロけちゃう可憐な歌声総選挙」があったら迷わずシュープリームス時代のダイアナ・ロスに1票を投じるだろう。でも、ルックスはダイアナがズバ抜けているとは思わない。3人ともめちゃ可愛いと思う。

ダイアナが在籍した1969年までのシュープリームスは、わたしが「ポップ・ソング」という言葉で思い浮かべる理想の音楽のひとつだ。
あたりまえだが、シュープリームスの成功は、彼女たちの力だけによるものではない。
その前代未聞の成功は、3人の娘たちだけでなく、プロデューサー兼ソングライター・チームの3人のおじさん、ホーランド=ドジャー=ホーランドの手腕によるところが大きい。

プロデュース・ワークが一貫していて、あのポップ・ミュージックの激動期に新しいサウンドを創造してシーンを牽引し、シュープリームスの持っている資質を最良の形で引き出し、最高のポップ・ソングが生まれたのだ。

以下はわたしの愛する、シュープリームスの至極の名曲ベストテンです。

第10位 恋のキラキラ星(1963)
When the Lovelight Starts Shining Through His Eyes

songwriters : Holland–Dozier–Holland

恋のキラキラ星

デビューから3年近く、7枚のシングルを出すも低迷していたシュープリームスが、プロデューサー兼ソングライター・チームのホーランド=ドジャー=ホーランドの3人と出会ったことでついにこのヒットが生まれる。全米23位の出世作。

意外な展開のメロディと、過剰なほど分厚いアレンジが面白い。

第9位 愛はどこへ行ったの(1964)
Where Did Our Love Go

songwriters : Holland–Dozier–Holland

愛はどこへ行ったの

「恋のキラキラ星」で成功したホーランド=ドジャー=ホーランドの制作チームによるシングル第3弾で、初の全米1位を獲得したのがこの曲。

これでシュープリームスのスタイルが完全に確立されると同時に人気が爆発し、ここから伝説の〈シングル連続5曲全米1位〉の快進撃が始まった。

第8位 涙のお願い(1965)
Back in My Arms Again

songwriters : Holland–Dozier–Holland

More Hits By The Supremes, Expanded Edition

1964~65年にかけての、怒涛の〈シングル連続5曲全米1位〉の5曲目。ブリッジのちょっとせつないメロディがいい。

この時期にチャート・トップに君臨し続けたことのなにが凄いかって、あのビートルズがヒットを連発していた時期であり、さすがのビートルズも彼女たちには勝てなかったのだ。

ブリティッシュ・インヴェンション(英国の侵略)に対して、シュープリームスは、米国が誇る迎撃ミサイルみたいなものだったわけだ。

第7位 ひとりぼっちのシンフォニー(1965)
I Hear a Symphony

songwriters : Holland–Dozier–Holland

I Hear a Symphony

シュープリームスにとって、6曲目の全米1位となった大ヒット曲。

分厚いアレンジや複雑な構成の斬新さは、1965年という時代を思うとたたごとじゃないものを感じる。
シュープリームスの勢いにまかせてモータウン・サウンドが急激に進化していた時代だったのだろう。

第6位 またいつの日か(1969)
Someday We’ll Be Together

songwriters : Johnny Bristol, Jackey Beavers, Harvey Fuqua

Cream Of The Crop

この曲を最後にダイアナが脱退することになり、ダイアナ・ロス&シュープリームスとしてのラスト・ソングとなった。
12曲目の全米1位であり、シュープリームスの最後の1位でもあった。

「またいつの日か一緒に…」というせつない歌詞だが、本当はそんなことは誰も思っていないのかもしれない。思っていたら辞めたりしないからだ。

シュープリームスは代わりのリード・シンガー、ジーン・テレルを入れて1977年まで存続した。

第5位 ストップ・イン・ザ・ネーム・オブ・ラヴ(1965)
Stop! In the Name of Love

songwriters : Holland–Dozier–Holland

More Hits By The Supremes, Expanded Edition

1965年の怒涛の〈シングル連続5曲全米1位〉の4曲目。左手を腰に当て、「ストップ!」と制止するように右手を前に出す振付が可愛らしい。

日本では2001年に、globeがクラブ・ミュージック風のアレンジでカバーしてヒットした。

第4位 ユー・キープ・ミー・ハンギング・オン(1966)
You Keep Me Hangin’ On

songwriters : Holland–Dozier–Holland

Supremes Sing Holland-Dozier-Holland by DIANA & THE SUPREMES ROSS (2013-11-26)

8曲目の全米1位シングル。シュープリームスのヒット曲の中ではやや異色の、マイナー・キーの傷心ソングだ。

スピード感があってシリアスな曲調がロックっぽいせいか、この曲はロッド・スチュワートやキム・ワイルドなど、多くのアーティストがカバーしてヒットした。

特に、ニューヨークのアート・ロック・バンド、ヴァニラ・ファッジは、テンポを落として大仰な間奏を加え、2倍ぐらいに長くしたカバーをデビュー・シングルに選び、全米6位の大ヒットとなった。
日本でも当時はヴァニラ・ファッジ版のほうがよく知られていたらしい。

第3位 カム・シー・アバウト・ミー(1964)
Come See About Me

songwriters : Holland–Dozier–Holland

愛はどこへ行ったの

1964年からの〈シングル連続5曲全米1位〉の快進撃の3曲目。
ダイアナのリード・ヴォーカルとバックコーラスの絡みと掛け合いが実にチャーミングな曲だ。あらためて3人の相性の良さに特別なものを感じる。

この動画はエド・サリバン・ショーのもので、どうも口パクじゃなくて生歌みたいだ。
黒人・白人を問わず、3人の声に男たちの耳がトロけちゃったのもわかる。わたしは黄色人種だけども、耳も心も、よく煮た角煮みたいにトロトロである。

「カム・シー・アバウト・ミー」の過去記事はこちら

第2位 恋はあせらず(1966)
You Can’t Hurry Love

songwriters : Holland–Dozier–Holland

The Supremes A' Go

全米1位、全英3位の大ヒット曲。

ちょうどわたしがこの世に生をうけた瞬間に全米1位に君臨していたのがこの曲だった。
母親の股間から飛び出しておぎゃあと一声鳴いたあと、病室に移されるとラジオからこの曲が流れていたのをかすかに憶えている。

というのはウソだけど、こんな素敵な音楽が流行した時期に生まれたことは、ちょっと嬉しい。

1982年にフィル・コリンズがカバーして、イギリスではオリジナル以上の、まさかの全英1位の大ヒットとなった。
日本で言えば、谷村新司がキャンディーズをカバーしたような意外な組み合わせがウケたのかもしれない。

「恋はあせらず」の過去記事はこちら

第1位 ベイビー・ラヴ(1964)
Baby Love

songwriters : Holland–Dozier–Holland

No.1's [12 inch Analog]

全米1位、全英1位と世界の頂点に昇りつめた、シュープリームスの最も有名な代表曲。

オリジナリティあふれる画期的なサウンド、3人の素晴らしい声にぴったりのメロディ、ポップス史上、最も完璧でチャーミングな名曲だ。

安室奈美恵の2008年のシングル「NEW LOOK」でサンプリングされ、カバーではなく「リメイク」として発表された。彼女の曲の中でもわたしが1番好きな曲である。

「ベイビー・ラヴ」の過去記事はこちら

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シュープリームス【名曲ベストテン】The Supremes Greatest 10 Songs (goromusic.com)

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