【50年代ロックの快楽】
Bo Diddley – Bo Diddley
Bo Diddley – Bo Diddley
ボ・ディドリーのデビュー・シングルは、自分の名前を冠したものだった。
歌詞は、「ボ・ディドリーは赤ちゃんにダイヤモンドの指輪を買った」とか、「ボ・ディドリーが乳母ヤギを買った」とか「モジョがおれの家に来て、赤ちゃんを連れ去っていく」とか、ちょっとなに言ってるかわからない、という感じだ。
R&Bチャートでいきなり1位を獲得するという鮮烈なデビューだった。このジャングル・ビートがよほど衝撃的だったのだろう。
シンプルでストレートなチャック・ベリーのロックンロールだけでなく、攻撃的でギザギザで野蛮なジャングル・ビートをボ・ディドリーが発明したのもロックにとって幸福だった。おかげでさらにロックンロールの世界が深みを増した。
ボ・ディドリーのデビュー当時の正式なバンド・メンバーは、ヴォーカル&ギターのボ・ディドリーと、マラカス担当、そしてスネア担当の3人のみだった。映像で見ると、マラカス担当がカッコいい。マラカスだけを担当する正式メンバーって、他にはハッピー・マンデーズのベズぐらいしか知らないな。
このPVにはサイドギターも参加していて、揃いのスーツのせいでまるで黒いザ・クリケッツのようだ。