デイヴ・エドモンズ/ガールズ・トーク(1979)

Repeat When Necessary

【パブ・ロックの快楽】
Dave Edmunds – Girls Talk

レッド・ツェッペリンのロバート・プラントに誘われ、彼らが設立したスワン・ソング・レーベルに移籍したデイヴ・エドモンズの5枚目のアルバム『リピート・ホエン・ネセサリー(Repeat When Necessary)』からのシングル。全英4位のヒットとなり、「アイ・ヒア・ユー・ノッキン」と並ぶエドモンズの代表曲となっている。

デイヴ・エドモンズはパブ・ロックの代表的アーティストとして知られるけれども、彼が実際にパブで演奏していたというわけではないだろう。彼はパブ・ロックが生まれた1970年代の初めにはすでに大ヒット曲を持つスターだったのだ。

そしてニック・ロウが同郷(英ウェールズ)のスターとして彼をリスペクトし、ブリンズレー・シュウォーツのアルバムのプロデュースを依頼したことで親交が深まり、パブ・ロック界隈のアーティストたちのプロデュースもする、どちらかというとパブ・ロックの精神的支柱みたいな存在だったのだ。

そして、この「ガールズ・トーク」は、パブ・ロック界隈からの一番の出世頭、エルヴィス・コステロが書いた曲だ。

コステロによると「酔った勢いであげちゃった曲」であり、エドモンズによると「『あなたにぴったりの曲があります』とコステロにカセットをもらったけど、あんまり良くなかったからおれが直した」ということらしい。でももまあたしかに、デイヴ・エドモンズのスタイルや声にぴったりの曲だ。

ニック・ロウとは〈ロックパイル〉というバンドを組んで、この当時からお互いのアルバムのバックを務めたり、1980年にはロックパイルとしてのアルバムも1枚発表している。このPVで演奏しているのが、そのロックパイルだ。

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コメント

  1. 腰痛持ちの又三郎 より:

    「クローサー・トゥ・ザ・フレーム」をリリース直後の日本公演を名古屋クラブクワトロで観たのです。もちろん「ガールズ・トーク」もやってくれたのですが、私の後ろにいた男性が歌うのですよ。大きな声で。う~ん、気持ちはわかるけど私は君の歌を聞きに来た訳じゃないのですよと言いたかったけど我慢したのでした。
    ライブ自体は60分にも満たないかんじでもっともっとやってほしかったけど、アンコールが「スイート・リトル・ロックンローラー」で〆てくれたので腹八分目でも満足したのでした。

    • ゴロー より:

      ということは1990年の来日ですかね。
      わたしはエドモンズは観てませんが、88年ぐらいにニック・ロウを観ました。同じクワトロ名古屋です。あそこはカウンター・バーもあるし、広さもちょうどいいぐらいで、パブ・ロックにはもってこいですね(笑)

      近くで大声で歌われるのはたしかにイラッとさせられますね。歌ってる本人はもうテンションが上がって周りのことまで考えられないのでしょうが、至近距離でそれをやられるともうアーティストの声も聴こえなくなりますからね。迷惑行為以外の何物でもありません。

      でももっと悲しいのは、いちばん楽しみにしてる「みんな知ってる代表曲」のサビなんかで、急にアーティストが客席にマイクを向けて客に歌わせて、自分は歌わないやつ。
      あんたがそれを歌うのを聴きに来たのに!って、もう泣きたくなります。。