ブリンズリー・シュウォーツ/ナイチンゲール(1972)

シルヴァー・ピストル

【パブ・ロックの快楽】
Brinsley Schwarz – Nightingale

ちなみに「ブリンズリー・シュウォーツ」というバンド名は、このバンドのギタリストの名前をそのまま付けたものだ。「スペンサー・デイヴィス・グループ」や「ヴァン・ヘイレン」「アリス・クーパー」みたいな付け方だ。
後にニック・ロウのほうが有名になってしまったからちょっとややこしく感じるけど、きっと最初はブリンズリー・シュウォーツ氏が中心的存在だったのだろう。そういうバンドはときどきある。

この曲は名盤3rd『シルヴァー・ピストル』からのシングル(もちろん売れなかったが)で、アルバム屈指の美しいワルツだ。
ニック・ロウの作で、いかにも彼らしい、一見地味な小曲のようだけど、英国的なポップ・センスが光る佳曲だ。

賑やかだったパブがこの瞬間だけ静まり返って、酔客たちが音楽に耳を傾ける、そんな光景も想像してしまう。