【ナー、ナナナナー、ナナナ、ナーナナ、ナーナナナ、ナナナー】ウィルソン・ピケット/ダンス天国(1966)

THE EXCITING WILSON PICKETT [LP] (180 GRAM AUDIOPHILE VINYL, IMPORT) [Analog]
【カバーの快楽】
Wilson Pickett – Land of a Thousand Dances

ウィルソン・ピケットによって全米6位の大ヒットとなり、彼の代表曲として知られる曲だが、オリジナルは作者でもあるクリス・ケナーが1963年に録音したものだ。こちらは全米77位と、大きなヒットとはならなかった。

それも聴けば納得で、この曲の顔とも言えるあの「ナー、ナナナナー、ナナナ、ナーナナ、ナーナナナ、ナナナー」が出て来ないのだ。

どうやらあれはウィルソン・ピケット版のオリジナルのようで、大ヒットしたのはあの「ナー、ナナナナー、ナナナ、ナーナナ、ナーナナナ、ナナナー」のおかげだろう。なにしろあのフレーズは、一度聴いたら忘れられない。

その後、1960年代後半にアメリカ人ながらイギリスで活躍し、日本でもすごく人気があったウォーカー・ブラザーズによるカバーも大ヒットして、さらにこの曲を有名にした。

ウォーカー・ブラザーズのバージョンは途中ではなく、もういきなり冒頭から「ナー、ナナナナー、ナナナ、ナーナナ、ナーナナナ、ナナナー」である。やはりここがキモだと見抜いたのだろう。

この曲はそんなに真面目な顔して歌うような曲でもないので、やはりなんといっても豪放磊落、破顔激唱の、エネルギッシュなピケット兄貴のバージョンがいちばん合ってる気がするな。

↓ ウィルソン・ピケットのバージョン。

↓ クリス・ケナーのオリジナル。

↓ ウォーカー・ブラザーズのバージョン。