【ディランのアルバム全部聴いてみた】『テル・テイル・サインズ』(2008)

テル・テイル・サインズ

【ディランのアルバム全部聴いてみた 51枚目】
Bob Dylan – The Bootleg Series Vol. 8 – Tell Tale Signs: Rare and Unreleased 1989–2006

ブートレッグ・シリーズの第8集は、1989年発表の『オー・マーシー』、93年の『奇妙な世界に』、97年の『タイム・アウト・オブ・マインド』、2006年の『モダン・タイムス』からのアウトテイクを中心とした選曲で、CD3枚組39曲の大作だ。

『オー・マーシー』『タイム・アウト・オブ・マインド』は共にディランの新境地を聴かせてくれたダニエル・ラノワのプロデュースになる傑作で、そのアウトテイクや未収録曲が多いのは嬉しい。案の定、未発表曲までなかなかの佳曲がある。未発表のロバート・ジョンソンのカバー「32−20ブルース」も興味深い。録音もリアルで良いし、この期間のディランを素材の味のまま楽しめる、裏ベストみたいな感じだ。

ただし、途中にポツン、ポツンと挟まる未発表ライヴはちょっと余計かな。
ライヴはライヴだけで1枚にしてほしいものだ。

↓ 『タイム・アウト・オブ・マインド』のときに録音したが収録されず、次作の『ラヴ・アンド・セフト』で大幅にアレンジを変えて収録された「ミシシッピー」。こっちの原曲もルーツ・ミュージック風でなかなか良い感じだ。

↓ 『ラヴ・アンド・セフト』に収録された「ミシシッピー」。こちらはディランらしいフォーク・ロック風。

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