ヒストリー・オブ・ロック 1964【時代は変わる】Greatest 10 Songs

TIMES THEY ARE A CHANG [12 inch Analog]

1964

ビートルズが突破口を開いたことによって、時代が大きく動いた。

日本では東京オリンピックが開催されたこの年、イギリスのロックバンドたち、”ブリテイッシュ・ビート・バンド”が凄まじい勢いで世界中のヒットチャートを席巻し、若者たちを夢中にさせた、その現象は”ブリティッシュ・インヴェイジョン”(英国の侵略)と呼ばれた。ここで選んだ10曲も、8曲までが、ブリティッシュ・ビート・バンドのヒット曲だ。

しかし、アメリカからはボブ・ディランを中心にフォーク・ミュージックが若者に支持され、やがて形作られていく”アメリカン・ロック”への土壌となっていた。

また、ここでは選べなかったが、モータウン・レコードからはシュープリームスがビッグ・ヒットを連発し、モータウンは”ヒット曲製造工場”と呼ばれて一時代を築いていった。

以下はそんなブリティッシュ・インヴェイジョンの時代、1964年を象徴する名曲10選です。

ザ・ビートルズ/ア・ハード・デイズ・ナイト
The Beatles – A Hard Day’s Night

A Hard Day's Night [12 inch Analog]

ジョンが書いた曲で、ビートルズの初の主演映画『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』の主題曲。当然ながら全米1位、全英1位の大ヒットとなった。
映画も英米で大ヒットしたようだが、わたしは最近になって初めて見たけれども、よくもこんなわけのわからんものがヒットしたものだと驚かされた。ビートルズが映っていればなんでもよかったのだろう。

キンクス/ユー・リアリー・ガット・ミー
The Kinks – You Really Got Me 

Kinks [Analog]

ビートルズに続いて全米チャートに殴り込んだのは、キンクスのこの曲だった。彼らの3枚目のシングルとして発売され、全英1位、全米7位という大ヒットなった。
ディストーション・ギターのリフだけでほぼ出来ているこの曲は、「ハード・ロック、ヘヴィ・メタルを発明した」とも言われている。

「ユー・リアリー・ガット・ミー」の過去記事はこちら

ザ・ローリング・ストーンズ/タイム・イズ・オン・マイ・サイド
The Rolling Stones – Time Is On My Side

12×5

ブリティッシュ・ビート・バンドの中ではビートルズの次にデビューしたのがストーンズだった。彼らはビートルズのポップなロックンロールとはまた別の方向性を持ち、ブルースやR&Bのカバーを新たな解釈で演奏していた。
この曲は女性R&Bシンガー、アーマ・トーマスのカバーだが、彼らにとって初の全米トップ10入り(6位)を果たした出世作だ。

「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」の過去記事はこちら

アニマルズ/朝日のあたる家
The Animals – The House of the Rising Sun

The Animals

すでにジョーン・バエズやボブ・ディランが米国の古い伝承曲であるこの曲を弾き語りスタイルでレコード化していたが、アニマルズはR&B風のバンドスタイルに編曲した。
アニマルズの全米1位、イギリス、カナダ、スウェーデンでも1位となり、日本の洋楽チャートでも2位という世界的ヒットとなり、フォーク界隈を震撼させることとなった。

「朝日のあたる家」の過去記事はこちら

ザ・フー/アイ・キャント・エクスプレイン
The Who – I Can’t Explain

The Who – I Can't Explain (1965, Vinyl) - Discogs

ザ・フーのデビュー・シングルで、全英8位のヒットとなった。
「胸の中に生まれた熱い感覚や辛い気持ちをうまく説明できない」という歌詞が、いかにも当時の若者のリアルな心情を歌っていて、ザ・フーらしい。ザ・フーは最初からザ・フーだったのだ。

「アイ・キャント・エクスプレイン」の過去記事はこちら

ゾンビーズ/シーズ・ノット・ゼア
The Zombies – She’s Not There

BEGIN HERE [12 inch Analog]

ゾンビーズのデビュー曲で、バンドの中心人物であったキーボードのロッド・アージェントの作だ。イギリスでは12位というまあまあの出足であったが、なぜかアメリカでは全米2位といういきなりの大ヒットをぶちかました。

「シーズ・ノット・ゼア」の過去記事はこちら

ザ・サーチャーズ/ピンと針
The Searchers – Needles And Pins

It's the Searchers

米国の女性シンガー、ジャッキー・デシャノンのカバー。彼女のバージョンはヒットしなかったが、翌年にサーチャーズがカバーすると全英1位のヒットとなった。
まだ誕生していないザ・バーズよりひと足先に、フォーク・ロック・サウンドに近づいているのが面白い。

「ピンと針」の過去記事はこちら

ゼム/グロリア
Them – Gloria

The "Angry" Young Them!

ゼムはアイルランドから世界に登場した初めてのロックバンドだ。パティ・スミスによるカバーでも有名なこの曲は、当時19歳のヴァン・モリソンが書いた曲。彼の天才を証明するような名曲だ。

「グロリア」の過去記事はこちら

サイモン&ガーファンクル/サウンド・オブ・サイレンス
Simon And Garfunkel – The Sound Of Silence

WEDNESDAY MORNING, 3 A [12 inch Analog]

1967年のダスティン・ホフマン主演の映画『卒業』で有名になったこの曲はその3年前に発表した彼らの1stアルバム『水曜の朝、午前3時』に収録されていた。オリジナルはアコギの伴奏だけの曲だったが、『卒業』のバージョンではバンドサウンドがオーバーダビングされてよりドラマチックになっている。意外とアコギだけのほうも良いけれども。

「サウンド・オブ・サイレンス」の過去記事はこちら

ボブ・ディラン/時代は変わる
Bob Dylan – The Times They Are A-Changin’

TIMES THEY ARE A CHANG [12 inch Analog]

まさにその通り、時代は変わっていた。ポップ・ミュージックも大きな変化の真っただ中にあった。
ロックンロールはロックと名前を変え、ダンス・パーティーで踊るためだけの音楽であることをやめ、さらに音楽の枠をも超えて新たな文化として成長を遂げ、若者たちの意識や価値観、生き方に大きな影響を与えようとしていた。

「時代は変わる」の過去記事はこちら

選んだ10曲がぶっ続けで聴けるYouTubeのプレイリストを作成しましたので、ご利用ください。
♪YouTubeプレイリスト⇒ヒストリー・オブ・ロック 1964【時代は変わる】Greatest 10 Songs

また、apple musicのプレイリストとしても作成済みです。
apple musicをご利用の方はこちらのリンクからプレイリストにジャンプできます。

ヒストリー・オブ・ロック 1964【時代は変わる】Greatest 10 Songs (goromusic.com)

ぜひお楽しみください。
(by goro)

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