50年代ロック【必聴名盤10選】50’s Rock Greatest 10 Albums

1950’s

《ヒストリー・オブ・ロック》のスピンオフともまとめとも言えると思いますが、ここからは年代別に必聴の名盤を10枚ずつ選んでみようという趣旨で、今回は1950年代の必聴名盤を選んでみたいと思います。そしてこのあと、60年代、70年代、80年代、90年代と全5回にわたって、計50枚を選んでみようと思っています。

ロック入門編として、クラシックロックを聴いてみたいという奇特な若者たちの参考にでもなればと思います。

あるいは往年のロック好きのジジイやババアたちは、聴き漏らしていた名盤があれば冥途の土産に聴いておくのもいいいのではないかなと思います。

(by goro)

(※以下、リリース順。下線付きの曲名はクリックすると過去記事が読めます)

リトル・リチャード
『ヒアズ・リトル・リチャード』(1957)

Little Richard “Here’s Little Richard”

Here's Little Richard [12 inch Analog]

リトル・リチャードの記念すべき1stアルバムで、「トゥッティ・フルッティ」「のっぽのサリー」など、1955年から56年までのリチャードの6曲のヒット・シングルと、未発表のトラックを集めたもの。当時のアルバムというのはだいたいこういう「シングルヒットをいくつかとそれ以外の未発表曲」という寄せ集め的な作りのものが主流だった。

しかしそれでもこのアナーキーで基地外じみたヴォーカル・スタイルが当時の若者たちを熱狂させ、ノックアウトし、ロックンロールというどエラく熱い、革新的な音楽をこの世に解き放ったのだ。

リトル・リチャード【名曲ベスト5】の過去記事はこちら

レイ・チャールズ
『レイ・チャールズ』(1957)

Ray Charles “Ray Charles”

The Atlantic Years In Mono [12 inch Analog]

アトランティック・レコードからリリースされた、レイ・チャールズの記念すべき1stアルバム。1953年の最初のヒット曲「メス・アラウンド」から、「アイ・ガット・ア・ウーマン」「ハレルヤ・アイ・ラヴ・ソー・ハー」「ア・フール・フォー・ユー」など、それまでのシングル・ヒット曲が収められている。

ジャズ、R&B、カントリーの要素が強いが、これも間違いなくロックの源流となった一枚。

レイ・チャールズ【名曲ベストテン】の過去記事はこちら

ザ・クリケッツ
『チャーピング・クリケッツ』(1957)

The Crickets “The Chirping Crickets”

BUDDY HOLLY AND THE CHIRPING CRICKETS [LP] (YELLOW VINYL, IMPORT) [Analog]

バディ・ホリー率いるザ・クリケッツの1stアルバム

疾走感のある名曲「オー・ボーイ」から始まり、「ノット・フェイド・アウェイ」「ザットル・ビー・ザ・デイ」などの代表曲が収録されている。

全米チャートには入らなかったが、全英チャートでは5位となっていて、当時のイギリスでの人気の高さが窺える。
ビートルズが彼らを真似て同じ4人編成でバンドを組み(この編成が後のロックの基本スタイルとなった)、名前もクリケッツ(こおろぎ)を真似てカブトムシのビートルズとしたのは有名な話だ。

全12曲でサクっと26分というスピード感も素晴らしい。ロックンロールはこうでなきゃ。

バディ・ホリー【名曲ベストテン】の過去記事はこちら

エルヴィス・プレスリー
『エルヴィスのゴールデンレコード第1集』(1958)

Elvis Presley “Elvis’ Golden Records”

Elvis' Golden Records [Analog]

エルヴィスの1956年のデビューから57年までの怒涛のヒットソングを集めた、いわゆるベスト盤の体裁だが、このアルバムがロック史上初めてのベスト盤となった。

「ハウンド・ドッグ」「ハートブレイク・ホテル」「監獄ロック」「ラヴ・ミー・テンダー」「冷たくしないで」など全14曲を収録している。

エルヴィスのアルバムの中でも最も人気があり、最も売れたもののひとつだ。

はじめてのエルヴィス・プレスリー【名曲10選】の過去記事はこちら

マディ・ウォーターズ
『ザ・ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ』(1958)

Muddy Waters “The Best of Muddy Waters”

Best of -Coloured- [Analog]

シカゴ・ブルースの大親分、マディ・ウォーターズが1948年から54年にかけて録音したシングルを集めたベスト盤であり、マディ・ウォーターズにとって初めてのLP盤だった。

「ローリン・ストーン」「フーチー・クーチー・マン」「アイム・レディ」など、名曲満載だ。冒頭のマディのヴォーカルはもちろん、リトル・ウォルターのブルース・ハープがまたもの凄い「アイ・ジャスト・ウォント・ユー・トゥ・メイク・ラヴ・トゥ・ユー」など、今のロック好きの若者が聴いても鳥肌が立つのではないかと信じている。

ロックの源流となったアルバムであり、これを聴いて楽器を手にした英米の若者たちによって世界は大きく変わったのだ。

『ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ』の過去記事はこちら

マディ・ウォーターズ【名曲ベストテン】の過去記事はこちら

ボ・ディドリー
『ボ・ディドリー』(1958)

Bo Diddley “Bo Diddley”

ボ・ディドリー

マディ・ウォーターズと同じく、シカゴ・ブルースの名門チェス・レコードからリリースされたボ・ディドリーの1stアルバムは、ご多分に漏れず、それまでのシングル・ヒットと未発表曲を集めたもの。

“ジャングル・ビート”という大発明によるデビュー・シングル「ボ・ディドリー」から始まり、「アイム・ア・マン」「ディドリー・ダディ」「フー・ドゥー・ユー・ラヴ」など代表曲を含む全12曲が収録されている。

はじめてのボ・ディドリー【必聴名曲5選】の過去記事はこちら

ファッツ・ドミノ
『ファッツ・ドミノ・スウィングス』(1958)
Fats Domino “Fats Domino Swings 12,000,000 Records”

ファッツ・ドミノ・スウィングス

ニュー・オーリーンズR&Bとそこから発展させて生まれた独創的なロックンロールを世界に広めたオリジネイターで、当時ヒットを連発していたファッツ・ドミノの初めてのベスト・アルバム。

「ブルーベリー・ヒル」「エイント・ザット・ア・シェイム」「アイム・ウォーキン」「ブルー・マンデー」など代表曲が収録されている。

あの愛くるしい笑顔と人の好さがにじみ出たような温かい歌声が大好きだ。

はじめてのファッツ・ドミノ【必聴名曲5選】の過去記事はこちら

チャック・ベリー
『チャック・ベリー・イズ・オン・トップ』(1959)
Chuck Berry “Chuck Berry Is on Top”

チャック・ベリー・イズ・オン・トップ+11

チャック・ベリーの3rdアルバムとしてリリースされた作品。

当時はまだLPレコードといっても既発のシングル曲を何曲かとあとは適当な未発表曲やカバー曲で埋めるという、アルバムとしての統一感を重視したものではなかったものの、このアルバムは全12曲すべてがチャック・ベリーの作詞・作曲で、すでにそれだけで統一感も生まれ、アルバムとして成立している感がある。

そして「メイベリーン」「ジョニー・B・グッド」「キャロル」「ロールオーヴァー・ベートーヴェン」「アラウンド・アンド・アラウンド」と名曲も満載で、まるでベスト・アルバムのような豪華な内容も嬉しい。

チャック・ベリー【名曲ベストテン】の過去記事はこちら

ハウリン・ウルフ
『モーニン・イン・ザ・ムーンライト』(1959)
Howlin’ Wolf “Moanin’ in the Moonlight”

Moanin' in the Moonlight

マディ・ウォーターズと並ぶもうひとりのシカゴ・ブルースの巨人、ハウリン・ウルフの1stアルバム。

「スモークスタック・ライトニン」「ハウ・メニー・モア・イヤーズ」「イーヴル」などの代表曲が収録された名盤だ。ウィリー・ディクソンの「イーヴル」以外はすべてウルフの作である。

強烈なダミ声でありながらよく伸びる歌声と、巨体を揺らしながらバンドと一体となっていくようなグルーヴ感が激シブのカッコよさだ。

はじめてのハウリン・ウルフ【必聴名曲5選】の過去記事はこちら

エディ・コクラン
『エディ・コクラン・メモリアル・アルバム』(1960)
Eddie Cochran “Eddie Cochran Memorial Album”

The Memorial Album

エディ・コクランの2ndアルバムとしてリリース予定だったが、1960年4月にコクランが自動車事故で死去したため、その翌月にこのタイトルでリリースされた「サマータイム・ブルース」「カモン・エヴリバディ」「サムシン・エルス」「バルコニーに座って」などの代表曲が並ぶ、ベスト盤的な内容だ。現在は、内容は同じだが『12 of Biggest Hits』というタイトルに変わっている。

リリースが60年代にちょっとだけ入ってしまったけど、中身は50年代なので大目に見てくださいな。

エディ・コクラン【名曲ベスト5】の過去記事はこちら

以上、1950年代の【必聴名盤10選】でした。

当時のLPの基本的なスタイルである、ベスト盤的な内容のものが多くなったけれども、次回60年代以降はベスト盤ばっかり選んでもしょうがないと思うので、オリジナル盤のみで選んでいきたいと思います。乞うご期待。(goro)

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記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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