≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その15
The Animals – The House of the Rising Sun
すごく久しぶりに聴いたけど、やっぱりどう聴いても23歳の可愛らしい白人青年が歌っているようには聴こえない。
さすがのミック・ジャガーも、当時はこのエリック・バードンの真っ黒なヴォーカルにはビビったのではないか。
「朝日のあたる家」はアニマルズのオリジナルではなくて、もともと作者不詳のトラッド(伝承曲)だ。
「朝日のあたる家」とはニューオリンズの娼館のことで、原曲ではそこで育った女性が主人公だが、アニマルズ版は主人公を男性に変えているので、「男娼館」ということになる(のか?)。
悲惨な境遇で育った少年は町を出たが、やがて罪を犯して刑務所へ入るためにニューオリンズに戻ってくる、というなんだか、陰惨で哀しい内容らしい。
ボブ・ディランのファーストにも弾き語りスタイルで収録されているが、わたしは先にディランのバージョンを聴いてから後でアニマルズを聴いたので、「あ、これってこんないい曲だったのか」と驚いたものだ。
まあこういうのはディランあるあるだけど、決してディランをディスってるわけではない。わたしの耳だか頭だかが悪いせいだ。
ディラン自身もこのアニマルズ・バージョンが気に入ったようで、当時の弾き語りスタイルからフォーク・ロックへの路線変更のきっかけになったとも言われている。