ジョニー・サンダースは、21歳でニューヨーク・ドールズのギタリストとしてデビューして、38歳でドラッグのオーバードーズで死んだ。
冷たいかもしれないが、38歳なんてもういい大人じゃないか。
バカな生き方をしたものだ。
しかしこのアルバムは素晴らしい。
70年代のパンク・アルバムには名盤が多いが、イギリスではピストルズの『勝手にしやがれ』、アメリカではこの『L.A.M.F.』が最高峰だと思う。
どちらも奇蹟のように素晴らしい。
プロデュース・ワークの手腕に助けられたピストルズに比べて、『L.A.M.F.』は逆にそこが足りなかった。
まともなプロデュース、いやまともなミックスさえされて、まともなレコード会社から出されていたらこのアルバムは『勝手にしやがれ』や『白い暴動』と同じぐらいの評価を今でもされているに違いない。
短命に終わったニューヨーク・ドールズから始まり、ほんとにこのジョニー・サンダースという男はなににつけても「残念」という結果がついてまわる男である。
素晴らしいギター・プレイのセンスを持ち、パンク・ロッカーの中でもトップクラスの才能を持つソングライターであり、これほどの名盤を生みながらも、メジャーになって成功することよりも、刹那的に生きる道を自ら選んでしまったとしか思えない。
でも、死のその日まで仕事が続けられ、今もまだ「伝説として」名が残っているというところに、ダメな星の下に生まれた男に対するロックという世界の優しさを感じる。
わたしはドラッグに溺れた破滅的なミュージシャンなんかをほんのちょこっともカッコいいなんて思わないし、心からアホだと思っている。
それでもわたしにとってジョニー・サンダースは、最も愛したロックンローラーのひとりであることは永久に変わらなさそうだ。
コメント
N・DOLLs
ハートブレイカーズってジョニーサンダースが居たんですか!!!
知らなかった。。。
少し前に某Iさんに海賊盤DVDを頂いて気に入ってた所デした。
ドールズも過去、、20年位前に(笑)レコードを1枚だけジャケ買いして聴いた事があるけど、その当時は全く聴けませんでしたが。。。
今はDVDを好んで観れマス☆
ハノイ・ロックスが生まれたのもドールズのお陰かな。。!?
何故か、ジョニーサンダースのソロ・ライヴアルバムが店に有りますが、結構気に入ってます♪
しっかし・・このページにコメントするには下↓の数字4桁を入れるのに何回も挑戦しなぃといけなぃっから苦労するゎ。。。(笑)
ニューヨーク・ドールズ
わたしはこのハートブレイカーズ名義の『L.A.M.F.』とジョニー・サンダースのソロ名義の『ソー・アローン』は好きだけど、ニューヨーク・ドールズのアルバムはそれほどでもないんですよねえ。
当時のプログレとハードロック全盛の時代にあんなのが出てくればわたしもそりゃティーンエイジャーだったら熱狂しただろうなあとは思うのだけど、やっぱり曲が弱い気はしますねえ。
先日
偶然にもニューヨーク・ドールズのCDを聴いたばかりであります。
ほとんど聴いた事がないに近いのですが、数年前、とあるバンドがライヴの開演前SEで”stranded in the jungle”を使っていて「いい曲じゃん!」と思いCDを探したらライヴ音原しか売ってなかった。
という具合です。