≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その447
Billy Joel – piano man
ビリー・ジョエルの2ndアルバム『ピアノ・マン』に収録されたタイトル曲で、彼の1stシングルでもある。
まだ無名だった時代で全米25位の中ヒットぐらいだったが、今では彼の代表曲となっている。わたしもこの曲がいちばん好きだ。
ビリー・ジョエルはニューヨーク出身で、大ヒットアルバム『ニューヨーク52番街』『ニューヨーク物語』など、ニューヨークのイメージが強いけれども、初期の3枚のアルバムの頃はロサンゼルスに住んでいて、この曲もロサンゼルスのラウンジバーで歌っていた自身の経験をもとに書かれた曲だ。
歌詞は、そのバーでよく見かけた実在の人々のことを歌っている。
小説家、不動産ブローカー、水兵、ウェイトレスなどなど。
彼らはそれぞれが、とても実現できそうもない夢を見ている。
歌ってくれピアノマン、歌ってくれよ
今夜そのメロディーで、おれたちを勇気づけてくれよ
(written by Billy Joel )
彼らがピアノ・マンに懇願している、温かいがちょっとせつない歌なのだ。
アルバム『ピアノ・マン』には、後のニューヨークに戻ってからのアルバムのような大ヒット曲はまだないけれど、ロサンゼルス録音だけあってカントリー・ロック的な要素もあるウエストコーストの音楽にちゃんとなっているところが面白いし、暖色系の聴きやすいサウンドがとても心地良い。
十代の頃は『ストレンジャー』や『ニューヨーク52番街』が好きだったけど、今ならわたしはこのアルバムのほうが好きだ。