≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その149
Lori Lieberman – Killing me softly with his song
この曲はロバータ・フラックが1973年に歌って大ヒットした曲だ。
ロバータ・フラックのバージョンは日本でもネスカフェのCMで印象的に使われていたので、われわれの世代なら知らない人はいないほど有名な洋楽のヒットソングだ。
今回は、この曲を書いたロリ・リーバーマンという、あまり知られてはいないロスアンゼルスのシンガー・ソング・ライター本人のバージョンを選ぶことにした。
彼女はある日地元のクラブで、当時はまだ無名だったドン・マクリーンが「Empty Chairs」という曲を歌っているのを聴いて、まるで自分のことを歌っているみたいだ、と感銘を受けたのだそうだ。
その体験を歌ったのがこの曲だ。
ロリ・リーバーマンのオリジナル版はヒットしなかったが、飛行機の中でたまたまこの曲を聴いたロバータ・フラックが気に入り、カバーバージョンを発売すると全米No.1の大ヒットとなったのだ。
ロバータ・フラックのバージョンももちろん良いけど、やはり本人の体験を歌った歌なのだし、今回はリーバーマンのオリジナルを採ることにした。
リーバーマンは車を運転中にこのロバータ・フラック・バージョンが偶然ラジオから流れてきて、路肩に停車して聴き入ったという。
嬉しかった、と語っているそうだが、きっともっと複雑なものだったのではないかなと想像はする。