≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その70
The Jam – In the City
ザ・ジャムにはピストルズみたいなチンピラ感はない。
真面目な優等生が放課後には意外に激しいロックやってる、みたいなのがわたしの勝手なイメージのザ・ジャムだ。少女コミックにありそうな設定だな。
ザ・フー直系のモッズ、ザ・ジャムのデビュー・シングルであり、代表曲だ。
「マイ・ジェネレーション」や「すべての若き野郎ども」のような、いわゆる若者賛歌である。
この街で輝いて見えるのは25才以下のやつらだけだ
あんたら大人はおれたちをクソだと思ってるだろ
おれはあんたらに言いたいことが山ほどあるんだ
青臭いかもしれないけど、おれは言ってみたい、叫びたいんだ
(written by Paul Weller)
実はザ・フーにも「イン・ザ・シティ」(1966)という曲があって、よく似たフレーズが出てくることからもその曲が元ネタになっていることは間違いない。
もちろん、ジャムの曲のほうがさらに完成度が高く、素晴らしい曲になっているのでパクりだのなんだのとディスるつもりは毛頭ない。
師匠から精神とお題を引き継いだだけのことである。
モッズだけに見た目もスタイリッシュでカッコいいけど、曲もムダなく完璧なカッコ良さだ。
これを書いたポール・ウェラーは当時たったの19歳。
20歳で「マイ・ジェネレーション」を書いたピート・タウンゼントに匹敵するような才能である。