【21世紀ロックの快楽】
Manic Street Preachers – International Blue
Manic Street Preachers – International Blue
今年発表された13枚目のアルバム『レジスタンス・イズ・フュータイル』のリード・シングル。
イギリスの国民的ロックバンドとして支持される彼らなので、アルバムは当然のように全英チャート2位の大ヒットとなっている。
きっと彼らは日本でのMr.Childrenのような存在なのだろう。
この夏は繰り返しこのアルバムを聴いている。
6曲ぐらいはシングルにできそうなほど、楽曲が充実した、びっくりするほどの名盤だ。
ロックという音楽が絶滅危惧種と言われて久しいけれども、それはロックの需要が減っているというより、まともなロックの供給不足のほうにきっと問題があるのだろう。
まともなロックというのは、熱くて、わかりやすくて、カッコいい音楽のことだ。
ぬるくて、ややこしくて、カッコ悪いロックではダメなのだ。
この曲は彼らの熱い90年代魂を、80年代風のラメ入りペイントマーカーで縁取りしたような、クールで完璧な2018年式ロックンロールだ。
ただただロックファンが待ち望む、熱くて、わかりやすくて、カッコいい、ド直球のロックンロールである。