マニック・ストリート・プリーチャーズ/インターナショナル・ブルー(2017)

【21世紀ロックの快楽】
Manic Street Preachers – International Blue

今年発表された13枚目のアルバム『レジスタンス・イズ・フュータイル』のリード・シングル。

イギリスの国民的ロックバンドとして支持される彼らなので、アルバムは当然のように全英チャート2位の大ヒットとなっている。
きっと彼らは日本でのMr.Childrenのような存在なのだろう。

この夏は繰り返しこのアルバムを聴いている。
6曲ぐらいはシングルにできそうなほど、楽曲が充実した、びっくりするほどの名盤だ。

ロックという音楽が絶滅危惧種と言われて久しいけれども、それはロックの需要が減っているというより、まともなロックの供給不足のほうにきっと問題があるのだろう。

まともなロックというのは、熱くて、わかりやすくて、カッコいい音楽のことだ。

ぬるくて、ややこしくて、カッコ悪いロックではダメなのだ。

この曲は彼らの熱い90年代魂を、80年代風のラメ入りペイントマーカーで縁取りしたような、クールで完璧な2018年式ロックンロールだ。

ただただロックファンが待ち望む、熱くて、わかりやすくて、カッコいい、ド直球のロックンロールである。