【ブルースの快楽】
Howlin’ Wolf – Killing Floor
Howlin’ Wolf – Killing Floor
4thアルバム『リアル・フォーク・ブルース(The Real Folk Blues)』のオープニングを飾る曲で、ウルフ自身の作。
惚れて一緒になったはずの女との結婚生活を、「今は毎日が食肉処理場の屠殺場にいるみたいな気分だ」と嘆く、なんとも気の滅入る歌だ。
『リアル・フォーク・ブルース(The Real Folk Blues)』というタイトルはチェス・レコードの戦略で、当時の米国のフォーク・ブームにあやかろうと無理やりつけられたもので、同じタイトルのアルバムをマディ・ウォーターズも出している。
なので一応フォークっぽくアコースティックな感じのサウンドにしてみようとしたのかもしれない。全然フォークではないけれども、バディ・ガイが弾くアコギのガチャガチャした音が特長の一風変わったアレンジが面白い。なんかものすごくぶっとい弦を木炭みたいに頑丈な指で弾いてるみたいな。
もちろんヒューバート・サムリンのエレキギターはいつもながらカッコいい。彼のギターが曲を主導してる感じだ。
この曲は後にレッド・ツェッペリンがアレンジして、「レモン・ソング」として彼らの2ndアルバムに収録していることでも知られている。
↓ レッド・ツェッペリン「レモン・ソング」。