エタ・ジェイムズ/アット・ラスト(1961)

At Last!

【夜のロック】#11
Etta James – At Last

エタ・ジェイムズは、シカゴのチェス・レコードに在籍したブルース・シンガーだ。

彼女はブルースだけでなく、ジャズやポップスも歌ったが、この「アット・ラスト」はそれらが混然一体となったような、エタ・ジェイムズの代表曲だ。

原曲は1942年のミュージカル映画「オーケストラの妻たち」に出てくる曲のカバーで、ウェディングソングなのだが、幸福には程遠い人生を送っていた当時のエタ・ジェイムズの歌で聴くと、夢見る想いが切実すぎて、せつない気持ちになってしまう。

チェス・レコードの黄金時代を描いた2008年の映画『キャデラック・レコード』では、エタ・ジェイムズの役をビヨンセが演じた。
遊び人の白人と父と、商売女の黒人の母のあいだに生まれ、スターにはなるものの麻薬に溺れていくエタを熱演した。

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この『キャデラック・レコード』という映画の邦題には「音楽でアメリカを変えた人々の物語」という副題がつけられている。
しかし在籍していたマディ・ウォーターズ、チャック・ベリー、ハウリン・ウルフ、エタ・ジェイムズなどの顔ぶれから言えば、「音楽で世界を変えた人々の物語」と言うべきだろう。

彼らがいなければ、ビートルズもストーンズも、オアシスもキャロルも村八分もいなかったのだから。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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