Yes – Owner Of A Lonely Heart
イエス、ピンク・フロイド、キング・クリムゾンと言えば、70年代のプログレッシヴ・ロックの三大巨頭と言えるだろう。
プログレッシヴ・ロックと言えば難解な音楽だが、わたしにとってはイエスが最も難解だった。あまりにややこしすぎてバカなわたしの理解を超え、どこがどう良いのかさっぱりわからなかった。
そんな、ややこしくて難解なプログレッシヴ・ロックの雄だったイエスの、1983年の復活作がこの「ロンリー・ハート」だ。
まさかのポップなダンス・ビート。これならバカで低能のわたしでも理解できた。
この変身は成功して、キャリア唯一の全米No.1シングルとなった。本国イギリスでは28位と、イギリス国民はなんだかもうちょっと冷静な感じだけれど。
日本でもいろんなCMに使われた。イエスと言えばこの「ロンリー・ハート」なのだ。
果たしてイエスは、この「ロンリー・ハート」を今でもライヴで演奏しているのかどうか、調べてみた。
2019年2月22日、東京ドームシティホールのコンサートのセットリストである。
01. Parallels
02. Sweet Dreams
03. Fly From Here, Part I: We Can Fly
04. Nine Voices (Longwalker)
05. Clap
06. Madrigal
07. Yours Is No Disgrace
08. Close to the Edge
09. And You and I
10. Siberian Khatru
encore
11. No Opportunity Necessary, No Experience Needed (Richie Havens cover)
12. Roundabout
13. Starship Trooper
なんと、演っていない!
なにが気に入らないのか知らないけれども、はるばる日本まで来て、キャリア最大のヒット曲を演奏しないのである。
これがイエスのプライドなのかもしれない。
わたしのような低能のサルではない、生粋のオールド・ファンたちはきっと難解イエスを望んでいるのだろう。
たしかに、オールド・ファンたちが「ロンリー・ハート」で盛り上がってクネクネ腰を振ってる姿はあまり見たくないかもしれない。