ニック・ロウ/ソー・イット・ゴーズ(1976)

【パブ・ロックの快楽】
Nick Lowe – So It Goes

ブリンズリー・シュウォーツの解散からおよそ1年後に発表された、ニック・ロウのソロ・デビュー・シングル。彼自身も設立に関わった英国のインディ・レーベル、スティッフ・レコードが初めてリリースしたレコードでもあった。
その後このレーベルはダムド、エルヴィス・コステロ、ディーヴォ、イアン・デューリーなどを排出し、その後の英国インディ・ブームの草分けとなった。

ポップでキャッチーだけれどもそれだけじゃない、という感じがいかにもニック・ロウらしい楽曲だ。

あれはたしか1988年、ニック・ロウはたったひとりで来日し、小さなライヴハウスで弾き語りのライブを行った。
わたしは当時付き合っていた彼女に誘われて名古屋の公演を観に行った。200人ぐらいが立ち見で満杯。わたしは当時ニック・ロウのことなんて全然知らなかったのだけれど、予習するつもりで買った彼の1stアルバムを聴いて、大いに気に入ったところだった。
そのライヴのオープニングがこの曲だったのを今でもよく覚えている。いきなりサビの大合唱で盛り上がったなあ。

全曲弾き語りだけのライヴだったけど、ニック・ロウの声の良さが印象的で、1時間強、飽きることなく聴いていられたものだ。