No.262 ケイト・ブッシュ/嵐が丘 (1978)

The Whole Story
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その262
Kate Bush – Wuthering Heights

世にもくだらないバラエティ番組のオープニングに使われたおかげで、この曲の最初の10秒は30歳以上の日本人ならたいていの人が知ってるぐらい有名だ。

イングランド出身のケイト・ブッシュはレコード会社に売り込むものの相手にもされなかったが、デモテープを聴いたデヴィッド・ギルモア(ピンク・フロイド)に見出され、1978年に19歳でこの曲でデビューする。
そしていきなり全英No.1となる大ヒットとなった。

彼女はこの曲を、エミリー・ブロンテ原作の『嵐が丘』のTVドラマを見て、書いたそうだ。
十代でこんな独創的な曲を書いたなんて、やはり大した才能だ。
さらにこの独特の歌唱も相まって、一度聴いたら忘れられない名曲になった。

わたしも若い頃にこの、異様にパワフルで怒涛のような勢いの恐るべき傑作を読んだ。
主人公のキャサリンとその親族たちに裏切られた孤児のヒースクリフの燃えるような憎悪のパワーと、発狂者が続出する凄絶な復讐地獄が圧巻だ。

サビはキャシーがそのヒースクリフに呼びかける歌詞だけれど、展開を予想してちょっと背筋がゾクゾクしてしまう感じだ。

結局キャサリンは、ヒースクリフの復讐によって発狂し、お腹の中に赤ん坊を残したまま死んでしまう。
そしてヒースクリフの復讐の矛先はその赤ん坊にも及び、キャサリンのありとあらゆる親族にも及んでいくのである。

ああ怖い。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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