The Damned – Neat Neat Neat
どうかな。聴くかな。
最近の若いロック・ファンは。
ダムドを。
その昔、もう40年以上も前の話だ。1970年代後半に英米でパンク・ロック・ムーヴメントが巻き起こった時代、セックス・ピストルズ、クラッシュ、そしてこのダムドを「三大ロンドン・パンク」と呼んだものだったのだ。
セックス・ピストルズやクラッシュのアルバムは今でもロックの「歴史的名盤」として若い人にも聴かれているようだけれども、ダムドはどうだろうか。もう忘れられてしまっているのではないだろうか。
でも、今でも現役で活動しているのはダムドだけだ。
オリジナル・メンバーは、ドラキュラみたいな恰好をしたヴォーカルのデイヴ・ヴァニアンと、セサミストリートの鳥みたいな恰好をしたギターのキャプテン・センシブル(最初はベースだった)だけが残っている。初期の楽曲のほとんどを書いていた元ギターのブライアン・ジェイムスと、天才なのかアホなのかわからない(たぶんその両方だろう)ドラムのラット・スケイビーズは早々に脱退してしまった。
もう45年も活動しているバンドに対して失礼な話だけれども、彼らのピークはやはりあの4人が揃っていた1stアルバムだろう。
この「ニート・ニート・ニート」はその歴史的衝撃盤『地獄に堕ちた野郎ども(Damned Damned Damned)』のオープニング・トラックだ。彼らのあの闇雲な疾走感と、漲るエネルギーの大放出のような力任せの音響が、音楽の枠を超えてビリビリと放電し、わたしを感電させて黒焦げにした、これぞパンク・ロックというべきアンセムだ。
ぜひ、普段の2倍の音量で聴いてみてほしい。