No.297 キーン/エヴリバディズ・チェンジング (2003)

Hopes And Fears (Bonus Track)
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その297
Keane – Everybody’s Changing

キーンはイングランド出身のバンドだ。
デビュー当時はヴォーカルとキーボードとドラムの3人編成という、ロックバンドとしてはめずらしい、弦楽器のいないバンドとして話題にもなった。
紙やすりのようなガッサガサの肌触りのロックンロール全盛の時代に、時代を超越したような激シンプルなサウンドと、艶やかで伸び伸びとした歌メロは逆に特異な存在感を示した。

その2004年はフランツ・フェルディナンドがデビューして英国ロックシーンを席巻した印象が強いが、しかし結局この年はこのキーンのデビュー・アルバムが英国で最大のセールスを記録したのだった。

結局、なんだかんだ言っても、歌メロがしっかりした「いい歌」は強いのだ。
完成度の高いメロディラインは、勢いだけの若手バンドが太刀打ちできるものではなく、当時から孤高の天才のように異彩を放っていたものだ。
昭和のポップスと言われたらそう聴こえるし、80年代ロックと言われてもそうかなと思う。
とくに新しいところはないけれども、ただただ「いい歌」なだけの曲だ。
それで充分だと思う。

ロックンロールが誕生してから50年のあいだに、ロックは様々なスタイルや楽曲を創造した。
新しい世代の若者たちが今度はどんな音楽を創り出すのか、それを常に楽しみにはしているけれども、一方でもうこれ以上ロックとしては新しいスタイルが出てこなくても無理もないなともわたしは思う。ただ奇を衒っただけで「新しいロックだ!」なんて喜べるはずもない。
だからただもう、スタイルなんてなんでもいいから、とにかく「カッコいい曲」や「いい歌」が聴ければわたしはそれでいいのだ。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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