ダリル・ホール&ジョン・オーツ/プライベート・アイズ(1981)

Private Eyes (Remastered)

【80年代ロックの快楽】
Daryl Hall & John Oates – Private Eyes

ダリル・ホール&ジョン・オーツは、1972年にデビューしたフィラデルフィアの2人組で、白人ながらR&B志向の音楽で「ブルー・アイド・ソウル(青い目のソウル)」と呼ばれた。たぶん現在では死語だ。

60年代に活躍したライチャス・ブラザーズなんかは、言われなければ白人とわからないほどR&B臭が強烈なブルー・アイド・ソウルだけど、このホール&オーツはもっとコンテンポラリーで小洒落た感じで、ちょうどうまいこと時代が追いついたのか、80年代に入って爆発的に売れた。

この曲は、全米1位の大ヒット曲で、彼らの代表曲だ。
当時は日本でも人気が高くて、『ベストヒットUSA』の最多出演回数の記録を保持しているらしい。

わたしが彼らのレコードを聴いたのは16歳の頃だった。
当時のわたしは中二病をこじらせて人生をドブに捨てようとしていた重病者で、ギターを少しだけ覚えて調子に乗り、三上寛のバッタモンみたいな歌を自分で書いて歌ったりしていた頃だった。将来は世界的なスターになる予定だった。

そして、その頃にバイトで知り合った、バンドをやっていた先輩に「音楽をやっていくつもりならとりあえずホール&オーツを聴くべきだ。彼らが時代の最先端だからね」というありがたいアドバイスを頂き、病気ながら素直だったわたしはすぐに貸しレコード店に走り、借りて聴いたのだった。

もちろん、当時はそのホール&オーツの音楽からなにを学ぶべきなのかもわからなかったし、どこがいいのかすらわからなかったのだけれど。
でも、おかげで全然知らない世界の扉が開けたわけだ。
入り口を入っただけで、すぐに引き返してしまったとしても。

あれから30年以上経った今、当時はよくわからなかったけど、今は良いとか悪いとかより懐かしさが勝つ音楽のひとつとして、こうやってSNSに書いたりしているわけで、まあこんな時代になるなんて夢にも思わなかった。

なにがどうなるのか、未来はわからないものである。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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