No.176 プリンス&ザ・レヴォリューション/パープル・レイン (1984)

パープル・レイン
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その176
Prince – Purple Rain

『パープル・レイン』は、プリンス自身を主人公にした同名の音楽映画のサウンドトラックとして制作された。
サウンドトラックなので、それまでのエレクトロ・ファンク路線だけでなく、バンドを従えてギターソロを弾きまくるロック的な要素を入れたり、一風変わったサウンドも試したりと、音楽の幅がグイッと広がった。

そんな大胆な実験作が結果的にはプリンスのアルバムとしては最もわかりやすく、ポピュラーなものとなったのだから面白い。
凡人が実験的な作品をつくるとたいていは難解という名のクソ退屈な失敗作に終わるのがオチだが、天才は実験をちゃんと成功させてしまうのである。

このアルバムに収録された「ビートに抱かれて」などはベース無しのファンク(?)みたいな、まるで前衛のような不思議なダンスミュージックだけど、これがプリンスの最大のヒット曲となったのだから恐れ入る。
正直わたしのような馬耳には、よくこれが世界中で売れたもんだとただただ感心するほかない。

そしてアルバムの最後を飾る「パープル・レイン」では、プリンスが単なるR&Bアーティストではなく、規格外の才能を持ったロック・ミュージシャンでもあるということがロック・ファンに認知された。

「パープル・レイン」は「パープル・ヘイズ」を意識し、ジミ・ヘンドリクスを意識しているのだろうと想像する。

わたしはただ上手なだけの退屈なギター・ソロを延々と弾くようなギタリストはあまり好みじゃないのだけれど、狂ったようなギター・ソロを弾くギタリストは大好きだ。

プリンスはそれができる狂った天才だったので、もっともっとギターを弾いてほしかったなあとも思う。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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