No.182 ザ・ジーザス&メリー・チェイン/ヘッド・オン (1989)

Automatic
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その182
The Jesus & Mary Chain – Head On

スコットランド出身のジムとウィリアムのリード兄弟を中心としたバンド、ザ・ジーザス&メリー・チェインは1984年にデビューした。

デビューシングルはこのブログの≪国際ロック秘宝館≫でもとりあげた「アップサイド・ダウン」という、フィードバックノイズの彼方からかすかに演奏が聴こえてくるという、衝撃的で中毒的なナンバーだ。

その中毒症状で英国ロックはしばらくのあいだ、過剰なノイズを放射する病にとり憑かれ、われわれリスナーに中毒が蔓延した。毒は海を渡ってアメリカにも上陸し、グランジと名付けられて猛威を振るった。

この曲は彼らの3rdアルバム『オートマチック』に収められ、シングルカットもされた。もちろんヒットなんてしない。

前作からベーシストが脱退し、ドラマーのボビー・ギレスピーも脱退してプライマル・スクリームをつくりに行ってしまったので、ベースもドラマーも不在、リード兄弟ふたりだけのバンドというか、コンビである。友だちなんていない。
ベースはシンセ、ドラムは打ち込みだ。
PVでは友だちがいるように見せかけてるけど、きっとエキストラだろう。

ライヴが短かすぎて暴動が起こったり、「JESUS, FUCK」という曲をシングルにしようとして怒られたりと、なにかと炎上する人たちだったので、あまり人が寄り付かなかったのかもしれない。

彼らは決して才能にあふれた天才肌のミュージシャンではないと思う。
どちらかというとパンクロッカータイプで、自分たちのできる範囲で新しい表現にチャレンジするような、プライマル・スクリームやピクシーズなんかもそうだけど、われわれリスナーと同じところにいるような、ミュージシャンというよりリスナー代表みたいな印象だ。もちろん良い意味で。

こ曲はあまり奇を衒わず、ノイズ抑えめでメロディをしっかり書いて、カッコよくロケンロールにチャレンジした感じだ。
だけど人手不足なのでドラムとベースが機械になった。逆にそこが新しいと言えば新しいけれども。

わたしはこの下手クソだけどカッコいいロケンロールが大好きだった。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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