アバ/ギミー・ギミー・ギミー(1979)

Greatest Hits, Vol. 2

【70年代ディスコの快楽】
Abba – Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight)

1978年11月23日、TBSの『ザ・ベストテン』にABBAが出演した。わたしは小学校6年で、このときに初めて洋楽に触れ、そのせいかアンダーヘアも生え始めたのであった。

そのときのことは「ダンシング・クイーン」の項で書いたから繰り返さないが、わたしはその項で「わたしの好きなのはロックだけじゃない」と書いた。

ディスコ・ブーム真っ盛りの時代だったが、わたしはまだ子供だったため、ディスコに行くこともなかったし、その後もディスコ・ミュージックにハマることはなかった。『サタデー・ナイト・フィーバー』も実は観たことがない。

でもアバだけは別格的に好きだった。
同級生の友達がダビングしてくれたカセットテープを何度も何度も聴いていた。そのカセットが、この「ギミー・ギミー・ギミー」から始まる『グレイテスト・ヒッツ vol.2』だった。

このアルバムは今聴いても本当に素晴らしい。
「ギミー・ギミー・ギミー」はこのアルバムと同時発売されたシングルで、本国スウェーデンで16位、全英チャートで3位、日本のオリコン・チャートではなんと11週連続1位と、その頃の日本での人気の凄さがわくわかる。

そう言えばわたしよりもずっと早く、アバを好きになっていた同級生の女の子がいた。小学生なのに、可愛いというよりもキレイな、背の高い女の子だった。
わたしは彼女の影響で聴き始めたのだったか。
きっとそうに決まってる。愛の力は偉大なり。
彼女は今、どうしているのだろう。
きっと、ただのオバサンになってるに違いない。
わたしも、ただのオジサンになった。

わたしはディスコ・ミュージックとポップ・ミュージックの区別など当時はわからず、アバをものすごくキャッチーで爽やかでテンションの上がるポップ・ミュージックとして聴いていた。

この「ギミー・ギミー・ギミー」はカッコいいイントロも印象的だった。
このイントロは、マドンナが2005年に発表した「ハング・アップ!」でサンプリングされたことでも話題になった。
アバがサンプリングを許可することはほとんどなく、これまでわずか2例しかない(もうひとつはローリン・ヒル)。
さすがはマドンナ、原曲にに劣らないほどカッコいいダンスナンバーに仕上げていた。

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