Abba – Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight)
1978年11月23日、TBSの『ザ・ベストテン』にABBAが出演した。わたしは小学校6年で、このときに初めて洋楽に触れ、そのせいかアンダーヘアも生え始めたのであった。
そのときのことは「ダンシング・クイーン」の項で書いたから繰り返さないが、わたしはその項で「わたしの好きなのはロックだけじゃない」と書いた。
ディスコ・ブーム真っ盛りの時代だったが、わたしはまだ子供だったため、ディスコに行くこともなかったし、その後もディスコ・ミュージックにハマることはなかった。『サタデー・ナイト・フィーバー』も実は観たことがない。
でもアバだけは別格的に好きだった。
同級生の友達がダビングしてくれたカセットテープを何度も何度も聴いていた。そのカセットが、この「ギミー・ギミー・ギミー」から始まる『グレイテスト・ヒッツ vol.2』だった。
このアルバムは今聴いても本当に素晴らしい。
「ギミー・ギミー・ギミー」はこのアルバムと同時発売されたシングルで、本国スウェーデンで16位、全英チャートで3位、日本のオリコン・チャートではなんと11週連続1位と、その頃の日本での人気の凄さがわくわかる。
そう言えばわたしよりもずっと早く、アバを好きになっていた同級生の女の子がいた。小学生なのに、可愛いというよりもキレイな、背の高い女の子だった。
わたしは彼女の影響で聴き始めたのだったか。
きっとそうに決まってる。愛の力は偉大なり。
彼女は今、どうしているのだろう。
きっと、ただのオバサンになってるに違いない。
わたしも、ただのオジサンになった。
わたしはディスコ・ミュージックとポップ・ミュージックの区別など当時はわからず、アバをものすごくキャッチーで爽やかでテンションの上がるポップ・ミュージックとして聴いていた。
この「ギミー・ギミー・ギミー」はカッコいいイントロも印象的だった。
このイントロは、マドンナが2005年に発表した「ハング・アップ!」でサンプリングされたことでも話題になった。
アバがサンプリングを許可することはほとんどなく、これまでわずか2例しかない(もうひとつはローリン・ヒル)。
さすがはマドンナ、原曲にに劣らないほどカッコいいダンスナンバーに仕上げていた。