No.093 ベック/ルーザー (1994)

Mellow Gold
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その93
Beck – Loser

もともとはブルースやカントリー、フォークなどのディープなルーツミュージックをインディーズで細々とオタクみたいにやっていたベックは、トーキングブルースをドクター・ジョンの曲のサンプリングでヒップホップ風に仕立て上げたユーモアあふれる怪作「ルーザー」でメジャー・デビューを果たした。
この曲は全米シングルチャートのトップ10に入る大ヒットとなった。

おれは負け組のダメなやつ
さっさと殺したらどうだ?
(written by Beck)

全体的にパロディ要素もあるユーモアにあふれた曲なので、今ならあまり真剣に論じてもしょうがないと思えるけど、バブル崩壊後という時代の閉塞感にたまたまシンクロしたためか、サビのこの自虐的で絶望的なフレーズに注目が集まった。
わたしもこのフレーズが結構気に入っていた。

絶望なんて誰だってしてる、そんな風に思えて足取りも軽くなるような、そんな曲だった。

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