元祖オルタナ大王の復活 〜イギー・ポップ『ブリック・バイ・ブリック』(1990)【最強ロック名盤500】#17

Brick By Brick

⭐️⭐️⭐️

【最強ロック名盤500】#17
Iggy Pop
“Brick by Brick” (1990)

1990年6月にリリースされたイギー・ポップの10枚目のアルバム。

80年代はやや低調気味だったイギーだったが、90年代に入ってオルタナティヴ・ロックの台頭が注目を集めると、そのオリジネイターとしてのストゥージズへの再評価が盛り上がりを見せた。その抜群のタイミングでの、イギーの大復活作となったのが本作だ。

全編にアコースティック・ギターをかき鳴らす音が特徴となっている、重すぎず軽すぎず、アグレッシヴでリアリティのあるサウンドがいい。このギターはすべてイギー自らが弾いているという。

そしてなんと言っても、ほぼすべてをイギーが書いた、充実した楽曲だ。激しいロックから内省的なバラードまで、耳に残るメロディ、口づさみたくなるメロディが多く、ストゥージズ時代のイギーとはまた違った面を見せ、音楽性の幅広さが窺える。

プロデューサーは当時引っ張りだこだったプロデューサー、ドン・ウォズだ。
見事にイギーを再生してみせた。
わたしはソロになってからのイギーの作品ではこれが一番好きだ。

↓ アルバムからの1stシングル「ホーム」には、イギーの大ファンだというガンズ・アンド・ローゼスのスラッシュとダフが参加し、MVにも出演している。

↓「メインストリート・アイズ」はスローテンポの内省的な曲だが、こういった曲がまた良い。

(Goro)

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