The Cure – Lovesong
M-1の決勝ステージでまさかの最終決戦まで進んで注目を集めた、最近ブレイク中の若手芸人ぺこぱのツッコミ担当、松陰寺太勇を見るたびに、あのボサボサの髪や化粧、ずんぐりした体型、ナルシスト・キャラなどから、ロバート・スミスを思い出してしまう。
なので最近またキュアーを聴き返して、独特のメランコリックな雰囲気や、バラエティーに富んだ音作り、聴き飽きない奥の深さに、あらためて惚れ直したりしている。
この「ラヴソング」は1989年のアルバム『ディスインテグレーション(Disintegration)』からのシングルで、全英18位はいつも通りぐらいだったけど、なぜかアメリカで爆発的に売れ、全米2位の大ヒットとなった。
アルバムは、前作の『キス・ミー、キス・ミー、キス・ミー』から一転して、あまりの暗さ、陰鬱さににレコード会社は「商業的な自殺だ」として改良を望んだが、ロバスミは無視してそのまま発売させると、世界で300万枚を売る大ヒットとなり、アメリカでも大ブレイクしたのだった。
この「ラヴソング」はキュアーにとって唯一の全米トップテン入りしたシングルとなり、彼らの代表曲として知られている。
ちょっと艶っぽい感じと、メロディアスなアレンジが印象に残る、たしかに良い曲だけれど、他の曲に目もくれなかったアメリカ人が、急にこれを気に入った理由はよくわからない。
ちょっとしたオリエンタル・テイストみたいなものが気に入られたのだろうか。
当時マドンナなんかにもそんなヒット曲があった。
誰よりもロバスミ君たちがいちばん驚いたに違いない。
アメリカで売れそうなタイプじゃないもんなあ。
そしてこの次のアルバム、92年の『ウィッシュ』は、なんと全米1位という快挙を遂げてしまう。
キュアーはアメリカで愛されまくったのである。
よくわからないわあ、アメリカ人て。
好きだけれども。