≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その190
R.E.M. – Losing My Religion
そんな時代にグランジだのミクスチャーだのとまったく関係ないところにいて、孤高の存在としてマジメなロックファンから支持を集めていたのがこのR.E.M.だ。
R.E.M.はジョージア州で結成され、1981年にデビューした。デビューの年で言えばU2より1年後輩、ソニック・ユースより2年先輩だ。
80年代のインディーズ時代から、パンク的なアティテュードやニューウェイヴ的な雰囲気ももちながら、フォークロックやカントリーなどのトラディショナルな響きをサウンドの核にした音楽性は、当時流行のどんなジャンルにも属さない唯一無二の存在だった。
当時流行の轟音ギターもフィードバックノイズもダンスビートも無く、タカトシ風に言えば「退屈かっ!」とツッコミを入れたくなるほど刺激の少ない、シンプルの極みみたいな音楽が妙に気持ち良くて、今時めずらしいほど清々しい音楽だなあと思っていた。
この「ルージング・マイ・レリジョン」はまさにそんなR.E.M.の要素が全部備わっている代表曲だ。
退屈と思うか、悪くないと思うか、好みのわかれるところではあると思う。
こういう音楽なので、逆に今聴いても古臭さを感じさせないところがある。
いつか彼らのアルバムをすべて、ゆっくりと、じっくりと、聴いてみたいなと思う。