リトル・リチャード【名曲ベスト5】My 5 favorite LITTLE RICHARD songs

Very Best of Little Richard

米ジョージア州メイコン出身のリトル・リチャードは、ロックンロールが生まれた年、1955年に「トゥッティ・フルッティ」の大ヒットで世界に降臨した。

爆風のような圧倒的なシャウトによる彼のロックンロールは、寝呆けたような毎日を送っていた若者たちに小便をチビらせ、目覚めよ!! とドヤしつけたのだった。

まるでリードが切れて気が狂ったように走り出す犬のように、リトル・リチャードは髪を逆立て、化粧をして、キンキラキンの衣裳を着て、ピアノを叩きまくりながら、タガが外れたように世界一の大声で絶叫しながら踊り狂った。

当時の人々には、ロックンロールの燃え上がる業火に包まれた、この世の平和を破壊するために降臨した恐るべき悪魔に見えたに違いない。

しかし、まどろみから覚めた若者たちはきっと、彼につられて気がふれたように暴れ出し、首のリードを断ち切ろうとしたにちがいない。
ロックンロールの誕生にリトル・リチャードが担った偉大な役割は、すべてのタガをはずして、感情を解放して思いのままに叫び、肉体を解放して踊り狂う、野性と自由のシンボルだった。

また、彼は同性愛者であることを早くからカミングアウトし、化粧をしたり女装したりして歌った(その意味でグラム・ロックの祖でもある)。

公民権運動が盛り上がるよりもっと前の時代、今では考えられないほどマイノリティへの差別が激しかった時代のことだ。彼は本当に強い、偉大な人間だったのだろう。

彼は現在87歳で、音楽界からはすでに引退したが、今も生きている。
限りない感謝とリスペクトを、ああもう、伝えられるものなら伝えたい。

以下はわたしが愛するリトル・リチャードの至極の名曲ベスト5である。

第5位 グッド・ゴリー、ミス・モリー(1958)
Good Golly Miss Molly

The Complete Little Richard - Before The Music Died

全米10位の大ヒットとなった、いかにも彼らしい、リトル・リチャードの代表曲のひとつ。ジェリー・リー・ルイスやCCRなど、後に多くのカバーも生んだ。

ミス・モリーとのダンスは最高だぜ! と連呼する歌だけれど、ダンスと言い換えてるだけで性交渉のことを言ってる、実に野蛮で楽しい歌だ。

第4位 スリッピン・アンド・スライディン(1956)
Slippin’ and Slidin’

The Very Best Of Little Richard

大ヒット・シングル「のっぽのサリー」のB面に収録された曲。

シンプルな12小節のブルースだが、単純なシャッフルとも違うリズムがカッコ良く、なによりここではシャウトしないリトル・リチャードのキレのいいヴォーカルが素晴らしい。ハスキーだけど艶っぽい、スナックのチーママのような声だ。

あらためて、良い声だなあ、と思う。

第3位 トゥッティ・フルッティ(1955)
Tutti Frutti

Here's Little Richard

リトル・リチャードは1951年にレコード・デビューしたものの、はじめの4年間はまったく売れなかった。その彼がついに爆発した、最初の大ヒット曲だ。

巡り合わせというか、1955年という年はきっと、狼男を変身させる満月みたいなものだったのかもしれない。ついにそのときがきたのだった。彼は世界中の夜の闇を切り裂き、安らかな寝息を立てる人々叩き起こすように、「ロック史上最も偉大なイントロ」を吼えたのだ。

第2位 ルシール(1957)
Lucille

リトル・リチャード Vol.2

初期の大はしゃぎの代表曲の数々に比べると、テンポをグッと落としたエイトビートになり、重いベースとドラム、冷静なサックスによる、バンドのグルーヴがカッコいい。

リトル・リチャードの曲はその多くがリチャードを含む共作となっているようだ。
実際にはリチャードが主導して書いてるようなのだけれど、1人で書かせるととんでもない歌詞を書くので、それを止めるために共作にさせられたらしい。
いらんことをするものだ。

第1位 のっぽのサリー(1956)
Long Tall Sally

のっぽのサリー

もしもテンションの高さをサーモグラフィみたいに計測できる装置があったら、世界一真っ赤になるのはこの曲ではないかとわたしは思っている。

「ジョンおじさんがのっぽのサリーと浮気してるからメアリおばさんに言いつけてやろうかな」という歌詞だ。
「サリーは頭が薄くて、ジョンおじさんの好みのタイプ。メアリおばさんに見つかりそうになってあわてて路地に隠れた、今夜は面白くなりそうだ」と歌われる。

サリーって女性じゃなかったんだな…。

「のっぽのサリー」の過去記事はこちら

選んだ5曲がぶっ続けで聴けるまとめ動画集をYoutubeで作成しました。

↓まとめ動画集

ぜひお楽しみください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. シラカワ某 r-blues より:

    彼はギターは抱えてないけど、Mr.Rock’n’roll の御大#チャックベリー に#勝るとも劣らず とか言うのも失礼極まり無い‼️→私。

    彼こそがROCKの核だ、とか言うのも失礼極まり無い‼️→私。

    独りで聴けば感涙する。
    皆で聴けば盛り上がる。
    Rock&Roll万歳♥️

    …ありがとうL.Richard🎤🎹🎉

    • ゴロー ゴロー より:

      たしかに彼にはロックの核となる部分を持っていると言えるかもしれませんね。

      あるいは彼こそがロックの核弾頭だと言えるかもしれません。

      まさにリトル・リチャードの音楽のような、激しく熱いコメントありがとうございます。