柳ジョージ&レイニーウッド/雨に泣いてる(1978)

Y.O.K.O.H.A.M.A [Analog]

【ニッポンの名曲】
作詞・作曲:柳ジョージ

たしかわたしが中1の時だったと思うけど、ラジオから流れて来たこの曲にシビれてしまった。

まるで野人のような恐ろしげな声、一度聴いたら忘れられない男臭いメロディ、洋楽みたいなカッコいいギター、とにかく凄いインパクトで、これぞ本物のロックだ!みたいな感じでカッコ良かったのだ。

当時はテレビの歌番組にも「ロック・バンド」らしきものが続々と出てきていたのだけど、バンドのスタイルでやってるだけで、曲自体は歌謡曲とそんなに変わらないものだった。

わたしは子供心にも、そんな子供だましの歌謡ロックじゃない、ちゃんと大人向けの本物ロックを見つけた気がして、シビれたのだった。

この曲はもともとは彼らの2ndアルバム『WEEPING IN THE RAIN』のタイトル曲で、全編英語で歌われていた曲だ。

それが萩原健一主演のTVドラマ『死人狩り』の主題歌に使われることになり、ショーケンからのススメめもあって、日本語で歌い直して再録音されたものだ。

英語版も聴いたけど、不思議なことに洋楽風に作った曲でありながら、結局日本語の方がぴったりハマってると思う。柳ジョージのあの独特の節回しやシャウトが、日本語になるとより迫力を増す。

ちなみに柳ジョージは、その髭を生やした風貌や、トレードマークのストラトキャスター、イギリスで音楽修行をして、クリームの頃のクラプトン奏法を完璧にマスターしたことなどから、「和製エリック・クラプトン」と呼ばれ、この曲でもその片鱗を聴かせるが、実はクラプトンのファンではないと言う。

しかもレコーディングのときは、いつもレスポールを使っていたそうだ。