THE BLUE HEARTS/リンダ リンダ(1987)

THE BLUE HEARTS

【ニッポンの名曲】#26
作詞・作曲:甲本ヒロト 編曲:THE BLUE HEARTS・浅田孟

「リンダ リンダ」はブルー・ハーツのメジャーデビュー・シングルだ。

彼らはこの1曲で日本のロックの歴史を変えた。

人生を変えられたという人も多いかもしれない。

もしも「日本のロックの名曲」というテーマで国民投票をしたら、この曲が1位になったとしてもわたしはまったく驚かないだろう。

わたしがブルー・ハーツと「リンダ リンダ」を知ったのは、偶然のテレビでだった。

1987年の年末の『夜のヒットスタジオ』で、甲本ヒロトの場違いなほどふざけたキャラクターと、鮮烈なパフォーマンス、一度聴いたら忘れられない名曲の印象はあまりにも強烈だった。

日本にも英米のパンクロックに影響を受けたパンクバンドは70年代から存在したけれど、ブルー・ハーツはそれらとはまったく違う意表を突いた方法論で、完全オリジナルな日本語のパンクロックをあっけらかんと確立してしまった。

以前、お笑い芸人のスピードワゴン小沢が「僕らの世代でダウンタウンとブルー・ハーツに影響受けてないやつはいない」と言ったことがあった。
「影響受けてないやつはいない」は大げさにしても、ダウンタウンがまったく新しいお笑いを発明して一時代を築いたように、ブルー・ハーツもまったく新しい日本語ロックを発明して一時代を築いたことは間違いないだろう。

動画はそのときの『夜ヒット』から。
古舘伊知郎が曲紹介のときに、発売からまだ7カ月余りのこの曲をすでに「伝説の」と言っているのが印象的だ。