ジェフ・バックリィ/ハレルヤ(1994)

グレース+EPs

【夜のロック】#7
Jeff Buckley – Hallelujah

カリフォルニア出身で、1992年にデビューしたジェフ・バックリィの、たった1枚のスタジオ・アルバム『グレース』の最後を飾る曲。レナード・コーエンの名曲のカバーだ。


ジェフ・バックリィは、1966年にデビューしたシンガー・ソング・ライター、ティム・バックリィの息子である。
ただし両親が早く離婚したため、ジェフは父親に一度しか会ったことがないそうだ。

父のティム・バックリィは、フォークやサイケ、ジャズを取り入れた、先進的だがどこか影のある抒情的な作風だった。
商業的には成功していないが、今も高く評価され、聴き継がれている。

9枚のアルバムを残し、1975年にヘロインのオーバードーズで死亡した。
28歳だった。


息子のジェフ・バックリィも父親と同じくシンガー・ソング・ライターとしてデビューし、父親を超えるほどの表現力豊かな歌声と、この「ハレルヤ」の名唱が大いに話題となった。

テレキャスターの美しい音色による弾き語りで、まるで初めて言葉を話した少年のような弱々しい歌声で始まり、やがて感情を顕わにして次第に高まっていく様は感動的である。


アルバム『グレース』は国内外で高く評価され、今まさに世界へと羽ばたこうとしていた矢先の1997年だった。
5月下旬のある暑い日、散歩の途中で彼はミシシッピ川で泳ぎ、溺れてしまった。そしてそのまま還らぬ人となった。

30歳だった。
父親より、2年だけ長く生きた。

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