“マンダム”と聞いてブロンソンを思い浮かべるのは昭和の人【日本が愛した洋楽ヒット #4】ジェリー・ウォレス/マンダム~男の世界 (1970)

マンダム~男の世界[EPレコード 7inch]

ジェリー・ウォレス/マンダム~男の世界 (1970)
Jerry Wallace – Lovers of the world

この曲が日本でのみ大ヒットしたのは昭和45年、CMに使用されていたのはそれから数年間なので、現在50歳未満の人はこの曲202を知らないかもしれない。
ごめんね、若者のみなさん。
このブログは若者向けではないのです。

丹頂株式会社の《マンダム》という男性化粧品のCM用に書かれた曲で、出演はチャールズ・ブロンソン、CMディレクターは後に映画監督になる大林宜彦だ。

たぶん50歳以上の方なら子供の頃にこんな悪戯があったかと思う。

「アゴになにかついてるよ」
「ん? (アゴをさわる)」
「う~ん、マンダム」

という、まあこうやって書くとなにが面白いのかさっぱりわからないけど、とにかくそんなことまで子供たちのあいだで流行ったほどこのCMは印象が強く、その音楽も大流行したのだった。

海外の有名映画スターが日本のCMに出るということもまだ少なく、外国語のCMソングがヒットするというのはもっとめずらしかった時代だ。
この曲はCMの好評をうけてシングル盤として発売され、オリコン洋楽チャートで12週1位、130万枚を売り上げる大ヒットとなった。

これを歌っているジェリー・ウォレスは米ミズーリ州出身のカントリー・シンガーで、作詞・作曲も彼自身だ。
本国でたくさんのヒットを飛ばしてはいるものの、当時はあまり売れていない時期で、日本の広告代理店から「マンダム」という言葉を入れたCMソングを依頼されたという。

経緯はどうであれ、いい声だし、いい曲に出来上がった。
このCMと商品の大ヒットのおかげで大阪の丹頂株式会社は、マンダム株式会社に社名変更している。

この曲がテレビのCMで流れていたのはわたしが小学校低学年ぐらいまでだと思われるが、その割にはよく憶えているものだ。
しかし今あらためて聴いてみても、やっぱり良い曲だ。なぜ日本でしかヒットしていないのか不思議なくらいだ。

う~ん、マンダム。

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